汗との戦いに終止符を打った“洗える増毛アイテム”
かつら生活でイメチェンを図る
着脱式かつらのユーザーにとっての大敵が「汗」。特に夏場は「暑い、蒸れる、匂う」の三重苦を背負い、仕事の集中力もそがれると言います。「頭髪の悩みを解消するアイテムはないものか」と思い悩みながらも、日々の忙しさに追われ、やむなくかつらでがまんし続けているという方は、案外多いようです。
かつら・増毛歴7年という金田民夫さん(30代/焼肉店経営)も、そんな“がまんし続けてきた”一人。金田さんのかつらの歴史は、20代で独立、自分の店を持ったところからは始まります。「それまでは別の焼肉店で修業していたのですが、自分はもともと無愛想だったからか、薄毛だとさらに近づきづらくなってしまうようで、当時40代だった店長よりも老けて見えていました。独立する際に、その店長から『金田くん、キミは黙っていると怖く見えるから、とにかく笑顔で、愛想よく接すること。それと、髪型や服装も、もっとソフトにしたほうがいいんじゃないかな』とアドバイスをもらったんですよね。要するに、かつらでもしたほうがいいんじゃないかと(笑)。まあ、その時は接客業だしなーということで、軽い気持ちでかつらにしてみたんです」
独立開店の節目に、かつら生活もスタートした金田さん。ところが、その日から思ってもみなかった“小さなストレス”が積み重なっていきます。
夏、頭を襲った「蒸れ、かゆみ」地獄
お店の開店が5月。間もなく暑い“焼肉の季節”を迎え、客足は順調に伸びていきました。それと同時に、金田さんは猛烈な「頭の蒸れ、かゆみ」に襲われます。
「焼肉店の宿命ですが、一年中、炭火の煙がモクモク。これに、お客さんのタバコの煙なんかも加わるんですね。衛生上、かつらの上にさらに帽子をかぶっていたのですが、もう汗ダラダラ、蒸れて蒸れて。おまけに、匂いがついちゃうでしょう。うちは深夜まで営業ですから、終わったらシャワーだけ浴びてバタンキューしたいんですよね。でも、汗と煙の染み込んだかつらを手入れしなきゃいけないのが面倒で。7月だったかな、あんまり忙しくてかつらをつけっぱなしで寝ちゃってたら、案の定、かゆくなってきて(笑)。お金もなくてスペアなんて作ってなかったから、夏の間じゅう、一つのかつらを相当酷使しましたね。生え際のあたりなんか、あせもができちゃったし」と笑う金田さん。今でこそ笑い話かもしれませんが、当時は仕事に追われて「体はくたくた、かつらもくたくた」だったと言います。
そんな酷使に耐えうるかつらはないものか? 2度目の夏で懲り懲りした金田さんは、かつらに代わるアイテムを探し始めます。やがて「24時間つけっぱなしでもOK、つけたまま洗える」という増毛技術に出会います。それが「スヴェンソン式増毛法」だったのです。
増毛初日はあっけなく…以来5年!
増毛は初めてだった金田さんですが、つけたその日からストレスがゴソッと減ったと言います。「お客さんがいらっしゃると、もう頭のことなんて気にしていられないんですね。で、そのうちにタラーッと垂れてきた汗との戦いになるんですけど、その日は閉店までいっさい、頭のことが気にならなかったんです。それで、深夜に店の外に出て涼しい風を頭に浴びて、初めて『あれっ、そういえば今日からスヴェンソン式増毛法にしたんだっけ』って(笑)。いつもに比べて汗の量も少なかったので、このまま寝ようかなーとも思いましたが、せっかくなのでシャンプーも。あまりのあっけなさに『あれっ、今まで悩んでいたこの数か月間はなんだったの?』という感じでした(笑)。ですので、それから5年間はこれ一筋。もう自分の毛も同然ですね」
無愛想と言われていたのが嘘のように、満面の笑顔を見せる金田さん。お店でも増毛のことをカミングアウトして、すでに何人か、興味のある人がスヴェンソンを始めているとのこと。人知れず薄毛に悩む人にとってのオアシスのようなお店になっている…のかもしれませんね。