なにがいい?自分にあった成分のシャンプーの選び方
株式会社スヴェンソン所属。毛髪技能士の資格を有する、髪のプロで構成された編集スタッフ。髪コトを通して、皆さまが抱える髪の悩みや不安、疑問を少しでも解決できるよう、分かりやすく情報を届けていくことを心掛けています。
脱毛や薄毛が気になり、治療と並行して育毛シャンプーなどを使用して髪を増やそうとしている方は少なくありません。男性・女性に限らずシャンプーの選び方は非常に重要です。今一度、自分が使っているシャンプーを見直し、自分の体にあったものや、髪にやさしいものを使用することを心がけましょう。
ここでは、男女限らず抜け毛や薄毛の方がチェックしておきたいシャンプーの選び方について詳しくご紹介します。
シャンプーの種類は多種多様
抜け毛や薄毛と一言で言っても、その原因はさまざまです。体内でなんらかの要因によって引き起こされるものだけではなく、“誤ったヘアケアが原因”などの外的要因も少なくありません。また、一つの要因だけではなく複数の要因が複合的に影響して、抜け毛や薄毛が引き起こされます。
特によくありがちなのが、自分にあっていないシャンプーを使っているというケースです。シャンプーは、非常に多種多様でありシャンプーに含まれている成分もさまざま。薄毛に悩んでいる人の場合は、特にデリケートな頭皮の状態となっているので、自分に頭皮や髪に合っているものを使用しないと、ダメージを受けてしまう恐れがあります。
薄毛に刺激の強いシャンプーはNG
抜け毛や薄毛に悩んでいる方は、できるだけ低刺激のシャンプーを使うとよいでしょう。洗浄力が強い代表的なものは石鹸ですがこれに含まれる界面活性剤という成分があります。界面活性剤などの成分は、皮脂や汚れをしっかりと落とすことができますが、髪や頭皮に与える刺激も強くなります。そのため、皮脂がしっかり落ちるあまりに、本来必要とされる油分までも洗浄されてしまう恐れがあります。界面活性剤が含まれる代表的なものは石鹸ですがシャンプーや化粧品などにも含まれるものがあります。
界面活性剤についての豆知識
界面活性剤は、界面(物質の境の面)に作用して、性質を変化させる物質の総称です。構造としては、1つの分子の中に、水になじみやすい「親水性」と、油になじみやすい「親油性」の2つの部分を持っています。この構造が、本来、水と油のように混じり合わないものを、混ぜ合わせるのに役に立ち、汚れを落とす洗浄の働きをするのです。代表的なものに石鹸(脂肪酸塩)があります。また、洗剤の他にも、医薬品、化粧品、食品などの成分としても広く使われています。
皮脂は落とし過ぎてしまうと、逆に乾燥してしまったり過剰に皮脂を分泌してしまったりします。また、肌が弱い方が強い界面活性剤が入っているシャンプーを使用することで、アレルギー反応を引き起こす恐れもあるでしょう。シャンプーを購入する場合は、界面活性剤を使っていないようなシャンプーや刺激の弱い成分のシャンプーを使いましょう。
刺激の強い界面活性剤としては、「ラウレス硫酸Na」や「ラウリル硫酸Na」などがあります。洗浄力が高いのですが、刺激が非常に強いので気をつけるようにしましょう。
薄毛の方におすすめのシャンプー
刺激の強い界面活性剤は、頭皮によくないのですが、水と油の親和性を高める界面活性剤は皮脂汚れを落とすには欠かすことができません。頭皮への影響を押さえながらも、高い洗浄力を得るためには低刺激の界面活性剤を選ぶようにしましょう。
石けん系界面活性剤と呼ばれているオレイン酸Naやラウリン酸Na、そしてステアリン酸Naは比較的低刺激となっています。また、脂肪酸エステル系界面活性剤であるラウリン酸スクロース、ミリスチン酸スクロースなども頭皮への刺激が弱い傾向です。
添加物のチェックも忘れずに
髪に艶を取り戻すための美容シャンプーから、髪を伸ばすための育毛シャンプーまで、シャンプーには、さまざまな添加物が配合されています。シャンプーを購入する際には、これらの添加物の成分もチェックしておかないと、なかには刺激の強いものもあります。
皮膚の中でも、頭皮は非常にデリケートであり、刺激の強い添加物があるとかゆみや肌荒れなどの原因となることもあります。かゆいからといって肌をかきむしってしまうと、頭皮を傷つけてしまいますので、髪の生育環境としても非常によくありません。
特に次のような化学物質でできている添加物は、頭皮への刺激が強いので気をつけましょう。
・BHT
・ジブチツヒドロキシトルエン
・ベンジルアルコール
・イソプロパノール
どのような成分が入っているかは商品裏の成分表やHPなどでチェックできるので参考にしてみてください。
ベストなシャンプーの選び方
ここまでご紹介したように、自分にあったベストなシャンプーを選ぶためには刺激の弱い界面活性剤や添加物を使っている育毛シャンプーなどがおすすめです。しかし、どれだけ低刺激な界面活性剤、添加物を使っているシャンプーを使ったとしても、場合によってはアレルギー反応が出る恐れがあります。
肌が弱い人の場合、通常の肌では反応しないような刺激にも過剰に反応してしまうことがあります。そのため、自分の頭皮とシャンプーとの相性が非常に重要ともいえます。手の甲など、肌で試して大丈夫であっても頭皮のほうがデリケートなので頭皮だけで反応するケースもあります。そのため、購入時には気付かないこともあるかもしれません。
もし、新しいシャンプーを購入して抜け毛が増えたり、かゆみなどの違和感が生じたりした場合は、再度成分を確認して自分に合っていない成分を把握するようにしましょう。
まとめ
シャンプーは、さまざまな成分の商品が販売されているので構成成分をしっかり確認して使わないと、アレルギーや乾燥によって抜け毛や薄毛が増えてしまうリスクがあります。今回ご紹介したような、低刺激の界面活性剤や添加物を使用しているシャンプーであれば、薄毛に悩む方でも使いやすいかもしれません。自分の頭皮に合ったシャンプーを探してみてはいかがでしょうか。
記事の参考URL
https://josei-bigaku.jp/kaimenkasseizai3872/
https://customlife-media.jp/hairgrowth-shampoo
公開日:2019/09/30