薄毛からの卒業。そして、カツラからの卒業
株式会社スヴェンソン所属。毛髪技能士の資格を有する、髪のプロで構成された編集スタッフ。髪コトを通して、皆さまが抱える髪の悩みや不安、疑問を少しでも解決できるよう、分かりやすく情報を届けていくことを心掛けています。
「子どもをきっかけに増毛を始めてから、もう30年以上経つんだね」と語る口調は、至極穏やかだった。
彼は35歳で増毛を始めた。
始めるきっかけはいろいろあったが、「どういう自分でいたいか」という気持ちと向き合ったことが大きいかもしれないと、照れくさそうに笑う。
「カツラ売りのセールスマンが家に来てね…」なんて、驚きのエピソードも語ってくれた。
カツラのセールスマン、登場。
25歳くらいだったろうか。髪が少々薄くなり始めたと感じたのは…。それから数年後、「カツラを作りませんか?」と家にセールスマンがやってきた。
「このままどんどん薄毛が進行して、髪の毛がなくなってしまうのではないだろうか…」と不安だった私は、そのままお願いすることにした。
そして、完成した製品を実際に目の当たりにして違和感を覚えた。これはどう見ても不自然だと思ったのだ。結局、そのカツラを使う気にはなれず、一度も使うことなく無駄に終わった。
薄くなってきていたことに不安はあったものの、それほど深刻に感じていなかったのかもしれない。「まあいいや」という気持ちだった。
「薄毛のまま」でいることに対する懸念
そんなことを20代後半で経験し、31歳で結婚した私。妻との子どもが生まれるときまで、薄毛について多少気にはしていたものの、真剣に考えることはなかった。しかし、子どもが大きくなっていくにつれて、友達に「お前のパパ、髪薄いじゃん!」なんてからかわれたらどうしよう、と考えるようになった。
同時に抜け毛も増えてきていた。薄毛がそろそろ深刻な状態になるかもしれない。なんだか、自分が「自分らしく」いられなくなりそうだった。私の髪のせいで、子供がからかわれてしまうのは心苦しい。でも、それ以上に自分らしさを出せなくなるのは辛いものだと思った。
妻からは「髪のことでそんなに悩むくらいなら、何かしてみたら?」と言ってもらえた。そんな一押しもあり、35歳で増毛を決断。カツラをするということに対しては、あまり抵抗を感じたことはない。「どういう自分でいたいか」を叶えるために必要だと思っていたし、共働きだったから経済的な問題もなかった。
カツラメーカー、再び…
増毛を決意してからすぐ、広告で見たカツラメーカーに出向いた。そこは、以前作った着脱式のカツラとは違って、地毛とカツラを編み込むという製品だった。実際に装着してみると、それはもう驚いた。前回の経験からも、カツラは違和感があるものだと思っていたが、こんなに自然なのか…と。
商品を実際この目で確認しながら、その特徴について丁寧な説明を受け、「これは信用できる製品だ」と納得できたのも良かった。それ以来、もう35年近い年月お世話になっている。もし増毛していなかったら、35年も薄毛で悩み続けていたのだろうか…。そう考えると、薄毛のストレスから解放されている期間とも言えるのだろう。増毛したことで、人生において髪の不安のない長い歳月を得られたというわけだ。
増毛して何が得られたのか?
髪が深刻な状態になる前に増毛したこともあってか、結局のところネガティブなシチュエーションを経験しないで済んだことも良かった。増毛して初めて人前に出てみても、周囲が「わっ」と驚くような反応もなく、自然に受け入れられていた。みんなは私が増毛しただなんて思っていない。せいぜい、髪のカットの仕方を変えた?と思っているくらいだろう。
スポーツを楽しむことにも問題がない。水泳だってできる。最初の頃、洗髪には多少時間を掛けてやっていたけれど、今は慣れたもんだ。「髪の心配がない」というのは、ためらうことなく、ごく自然に人前に出ていける。自分が自然体のまま居られるということは大きい。
妻とカツラへの、感謝の気持ち
定年退職後も、実は別の仕事をして働いている。休みの日には、仲間とテニスを楽しんでいる。テニスのときには帽子を被るけれど、増毛してるのに帽子をするからといって、おかしな見た目になることはない。高校時代の友人とは月1くらいでバンド演奏を楽しんでいる。テニスもバンドも仕事も、こうして思いきり取り組めるのは、増毛したことによって、「自分らしく」いられるからなのだろう。
全てにおいて満足している、地毛とカツラを編み込む増毛法だけど、いつか来る「卒業」のことを考える時期が近づいたかな、と感じている。今はまだ、年金以外にも仕事での収入があるので問題はないが、更に年齢を重ねると仕事を続けてはいられないだろう。
この年齢になるまで、増毛が自分をずっと支えてきてくれた。ずっと前向きな人生を歩めた。子どもの前でも、格好良いパパでいることができた。「卒業」というと、思わず寂しい気持ちになってしまう。それほどまでに、私は増毛に救われてきたのだろう。
あの時、背中を押してくれた妻よ。
ありがとう。
この物語に出てくる「編み込み式の増髪」はスヴェンソン。スヴェンソンは、髪型を変えるように髪を増やすことが自然な選択肢になってほしいと考えています。「増髪(ぞうはつ)」というコンセプトのもと、髪を増やすことは男磨きのひとつとして、様々なサービスを提供しています。
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公開日:2020/02/19