睡眠前にするべきことは?睡眠の質をアップする方法
株式会社スヴェンソン所属。毛髪技能士の資格を有する、髪のプロで構成された編集スタッフ。髪コトを通して、皆さまが抱える髪の悩みや不安、疑問を少しでも解決できるよう、分かりやすく情報を届けていくことを心掛けています。
髪の毛の成長やハリやコシのある髪の毛を維持するためにも、毎日の睡眠は欠かせません。睡眠不足が続くと疲労困憊になるだけでなく、ホルモンの分泌量が少なくなりヘアサイクルが乱れる原因となる可能性があります。
そこで、今回は良質な睡眠を取るために睡眠前にするべきことをご紹介します。どのようなことに注意したらいいのか、ぜひ参考にしてみてください。
睡眠と髪の毛の関係
睡眠は、1日の疲れをリセットするのとともに、細胞の生まれ変わりやホルモンの分泌を促す大切な時間です。睡眠不足が続くと、疲労がたまりストレスを感じやすくなるだけでなく、細胞の生まれ変わりや成長ホルモンの分泌を妨げてしまいます。その結果、肌荒れや体調不良などが起こりやすくなることが多い傾向です。
睡眠不足は、髪の毛の成長にとっても悪影響を与えます。睡眠不足が続くと「成長」「衰退」「休止」を繰り返す毛母細胞のヘアサイクルが乱れて、脱毛や薄毛の原因になる場合があるのです。また、脳に疲労がたまることで大きなストレスとなり、頭皮環境が乱れ髪の毛の成長を妨げる可能性もあります。
そのため、良質な睡眠が取れる環境を複合的に整えて、育毛や発毛を促進できるようにしましょう。
睡眠前にNGな行動
良質な睡眠を取るために、寝る前に避けたい行動が3つあります。
まずは、アルコールやカフェインの摂取です。少量のアルコールならリラックス効果を高めて寝つきをよくすることができますが、お酒を飲み過ぎると交感神経が刺激され眠りが浅くなる可能性があります。少量のお酒であっても習慣化してしまうと、やめた途端に離脱症状が起こることも。
一時的に不眠症状が悪化し、やめられなくなる悪循環が起こってしまいます。また、コーヒーや紅茶に含まれるカフェインには興奮作用があり、アルコールと同様交感神経を刺激するので注意が必要です。個人差はありますが、カフェインを飲むと3~4時間は効果が持続するので、睡眠の4時間前からカフェインの入った飲み物を飲まないようにするといいでしょう。
2つ目は、寝る直前の食事です。お腹が満腹になると「レプチン」と呼ばれるホルモンが分泌されます。レプチンは一時的な睡眠を促しますが、本来は食べ物を消化するよう胃や腸に働きかけることが仕事です。そのため、眠りについても体や脳は働いている状態でスッキリすることがありません。
消化には3時間程度かかるので、夕食は睡眠3時間前までに済ませることが理想といえます。仕事などでなかなか難しい場合には間食をうまく利用して、睡眠前には消化に時間のかからないスープや果物だけを食べる状態にできるとベストです。
3つ目は、睡眠前にスマートフォンやパソコンを操作することです。質のいい睡眠を取るには、睡眠前の環境作りが大切です。とくに、光や音は交感神経を刺激するため眠る直前までスマートフォンなどを操作していると、興奮状態が収まらず寝つきが悪くなる原因になります。
心地よく眠りにつくためにも、布団にはスマートフォンを持ち込まないなどルールを決めてみましょう。このようなNG行動を遠ざけるだけでも睡眠前の状態が整い、眠りにつきやすくなることが期待できます。
睡眠前にチェックしたい環境作り
良質な睡眠には、心地よく眠りにつくための環境作りが大切です。心身ともにリラックスできる状態か、寝室を見直してみましょう。
まずは、温度や湿度です。寒すぎたり暑すぎたりするとそれがストレスとなり、なかなか眠りにつけません。夏は約25~26度、冬は約22~23度が理想です。エアコンなどを使用すると湿度が下がることも考えられるので、湿度は50~60%に保てるよう加湿器などを併用してみましょう。
次にチェックしたいのは、光や音です。寝室が明るいままだと「寝る準備に入っている」と認識することができず交感神経が活発化したままです。遮光カーテンや電球のあかりを使い、リラックスできる環境を整えます。また、テレビやラジオをつけたまま眠ると眠りの質を落としてしまうため、タイマーなどを利用して静かな環境を維持できるようにしましょう。
最後に、枕や布団などの寝具も眠りの質を左右する重要な要素です。敷布団は高さや体へのフィット感、吸湿性を重視し、掛け布団はストレスとならない重さと温度調節ができることが大切です。季節に合わせて厚みや素材を変えることで、快適に眠ることができます。枕も無理のない姿勢で眠れるよう、首のS字カーブの隙間にフィットする商品を選んでみてください。
睡眠の質を向上させる運動や食事のポイント
より質の高い睡眠を目指したい場合には、睡眠前の食事や運動にも注目してみましょう。夕食に取り入れたいのは「タンパク質」です。肉や魚、乳製品に含まれるタンパク質には、必須アミノ酸の一つであるトリプトファンが含まれています。トリプトファンは、睡眠を司る神経伝達物質「セロトニン」の分泌を活発化させるのが特徴です。
また、成長ホルモンの分泌も促してくれるので細胞の生まれ変わりなどにもいい影響を与えます。しかし、タンパク質は分解するまで時間がかかるので、摂取する時間帯を考えることが大切です。ほかにも、睡眠前に軽くストレッチをするのもおすすめ。人は、体温が下がるときに眠気を感じます。
1日の疲れを癒しながらストレッチをすることで、指先までポカポカと温まってきます。この状態で布団に入ると、少しずつ体温が下がって入眠までの時間を短くすることが期待できるでしょう。
まとめ
質のいい睡眠は体力の回復やストレスの軽減だけでなく、成長ホルモンの分泌や脳の疲労軽減にもつながります。寝室や寝具の状態をチェックして、よりリラックスして眠れる環境を作りましょう。
また、睡眠前にカフェインやアルコールの摂取をすると、それだけでなかなか眠れない状態を作ってしまいます。眠りにつく前の習慣も見直すことで、なかなか眠れないという状況も改善できるかもしれません。
記事の参考URL
https://www.mottainaihonpo.com/kaitori/contents/cat07/028-anmin-houhou.html
https://www.nishikawasangyo.co.jp/company/laboratory/topics/03/
https://mentalsupli.com/other/lifestyle-insomnia/alcohol-cigarette-coffee/
https://diamond.jp/articles/-/115300
公開日:2019/09/30