大多数の人が間違ってる?正しい育毛方法とは
株式会社スヴェンソン所属。毛髪技能士の資格を有する、髪のプロで構成された編集スタッフ。髪コトを通して、皆さまが抱える髪の悩みや不安、疑問を少しでも解決できるよう、分かりやすく情報を届けていくことを心掛けています。
薄毛に悩む方の多くが試す育毛方法。中には育毛効果がないものや、かえって髪の毛の成長を妨げてしまう方法もあるようです。間違った育毛方法について知り、正しく効果的な育毛方法を実践しましょう。今回は、やってしまいがちなNG育毛方法を5点ご紹介します。
【NG育毛方法1】大量の育毛剤で薄毛対策が逆効果に!
育毛剤といえば、手軽に取り入れられることから、すでに多くの方が薄毛対策で使用している商品です。正しい使用方法を守り、生活習慣の改善などと組み合わせれば、十分に育毛効果を実感できるアイテムといえるでしょう。そんな育毛剤は、使えば使うほど効果が出るというわけではありません。毎日適量を使い続けることで、頭皮の環境が整えられると、髪の毛の成長をサポートできるのです。
ところが、育毛剤による薄毛対策の仕組みを勘違いして、大量の育毛剤を頭皮に噴射してしまう方がいるようです! 育毛剤にはたしかに頭皮に良い成分が含まれていますが、大量に使えばすぐに効果が現れるというものではありません。それどころか、このように育毛剤の使い方を間違ってしまった結果、頭皮環境がかえって良くない状態へと近づいてしまう可能性があります。
大量の育毛剤によって頭皮が刺激を受けると、炎症を起こしてしまうおそれがあります。頭皮の炎症は脱毛にもつながるため注意が必要です。また、適量を使っていればほとんど気にならない育毛剤のにおいですが、大量に使うことでより強く香ってしまうおそれがあり、身の回りの方への影響も懸念されます。さらに、育毛剤のつけ過ぎによりフケが大量に発生したり、育毛剤で毛根が塞がれたままの状態になっていると髪の毛が生えてこなかったりという事も考えられます。何より育毛剤の有効成分を吸収できる容量には限界があり、使い過ぎは育毛剤の減りが早まり、無駄にコストが掛かるだけです。このようにデメリットが多い為、育毛剤はあくまで適量を使うようにお気をつけください。
【NG育毛方法2】しつこい頭皮マッサージはむしろ皮膚を傷つける!
育毛には、頭皮の血行をよくするのが効果的とされています。凝り固まった頭皮を改善するため、頭のマッサージを行っている方も多いのではないでしょうか。マッサージをするのは血行促進に効果的です。ただ、行き過ぎた刺激は育毛には逆効果になってしまいます。
マッサージをすると、頭皮には刺激が与えられます。指やマッサージ器具でこすられた頭皮はどうしても傷んでしまいます。指の腹で優しく揉みしだく程度ならともかく、指先でぐいぐいと痛いと感じるほど揉みしだいてしまうのは皮膚にとってよくありません。頭皮マッサージをするときは力を入れすぎず、皮膚を傷つけないように気をつけましょう。
また、血行をよくするため、通常のヘアブラシで頭をたたいている方をみたことはないでしょうか。行き過ぎた頭皮マッサージと同じように、マッサージ専用のヘアブラシ以外で頭をたたくのも、頭皮を傷つける一因となります。髪の毛には余計な刺激を与えないほうが無難です。通常のヘアブラシは髪の毛をすくためだけに使いましょう。
【NG育毛方法3】髪の洗いすぎで皮脂を落としすぎてしまう
頭皮に皮脂が多すぎると、ベタついたりにおいが気になったりするだけでなく、頭皮が炎症を起こしてしまうおそれがあります。ただ、皮脂がなさすぎるのも問題です。皮脂は頭皮を守ってくれるものであり、皮脂を落としすぎるとバリア機能が弱まってしまいます。
よく、頭のベタつきが気になり、一度のお風呂で2回以上シャンプーをする方がみられます。シャンプーは1日に1回でかまいません。何度もシャンプーを使って髪の毛を洗ってしまうと皮脂が少なくなりすぎるため、かえって皮脂の分泌量が増えてしまいます。結果として髪の毛がすぐにベタつくようになり、1日に何度もシャンプーをするという悪循環が生まれます。現在、朝シャンと夜シャンと2回されている方は、どっちがいいか悩まれることもあるかと思いますが、夜シャンがおすすめです。髪の毛が作られる夜10時から深夜2時の大切な時間に毛穴が汚れた状態のままだと育毛の妨げになるためです。
また、1回目のシャンプーで、古くなった角質はしっかりと落ち、頭皮には新しい角質が出てきています。新しい角質は、できたばかりで刺激に強くありません。そのため、1日に2回目のシャンプーで刺激を与えてしまうと、肌荒れしてしまうこともあります。もちろん、肌荒れは薄毛にとって良い影響を与えないため、避けたほうが良いでしょう。
ほかにも、髪の毛を洗い流す際にシャワー温度を上げすぎると皮脂が落ち、頭皮が乾燥してしまいます。肌が赤くなるような温度は避け、刺激を与えすぎないようにしましょう。
【NG育毛方法4】海藻をたくさん食べても育毛効果なし?
わかめやひじきなど、海藻は育毛に効果があるものとされてきました。これは、海藻の黒くつややかなところや海の中でゆらゆらと揺れている見た目が「髪の毛」を連想させるところに由来しているようです。ところが、海藻をたくさん食べても育毛には医学的にはそれほど効果がないことが判明しています。
ひじきやわかめには、髪の毛が育つときの栄養にも使われる、ミネラルやビタミンが豊富に含まれています。ただ、1食分のひじきやわかめに含まれる栄養素は、育毛効果を発揮するには足りません。
さらに髪の毛は細胞分裂により生まれるもので、細胞分裂にはタンパク質が重要ですが、海藻類はタンパク質が少ないためです。
また、ひじきやわかめにはヨウ素や無機ヒ素などが含まれており、育毛目的で大量摂取すると育毛効果を充足するその他の栄養素が不足するだけではなく、体にとって良くない成分も含まれているため健康上の問題を招いてしまうかもしれません。
もちろん、海藻を食べることそのものはNGではありません。海藻は低カロリーでミネラルや食物繊維、ビタミンなどの栄養素を摂取できるため、むしろ健康的な食材といえます。食事には適量を取り入れていきましょう。
【NG育毛方法5】数カ月で育毛剤をチェンジ?
育毛剤を使い始めたばかりの頃は気持ちに余裕がなく、はやく効果が出ないかと焦ることが多いはず。特に、数カ月たっても髪の毛が増えないときは育毛剤を変えてしまう方が多い傾向にあります。実際に育毛剤を乗り換えるタイミングとして、3ヶ月以下で4人に1人、半年以下で10人に7人が育毛剤を変えてしまうようです。
髪の毛は、数カ月程度ではフサフサになりません。髪にコシが出たのを体感できるのに3ヶ月程度、産毛が出てきたなと感じるのが半年程度だと言われています。
効果が出るタイミングや効果を感じる感覚は人それぞれですが、上記を目安にしてみましょう。
また、育毛剤によって含まれる成分が異なるため、育毛剤によっては使うのをやめてしまうと、薄毛が逆に進行してしまう場合があるので注意が必要です。
育毛剤の使用や食生活の改善、運動不足解消、禁酒・禁煙など、育毛に良いとされる方法は長期間続けていきましょう。継続して行うことで髪の毛が健康になり、薄毛が改善されていくはずです。
まとめ
育毛方法の情報は、インターネットやテレビ、書籍、他人からのアドバイスなど、さまざまなところで入手できます。ただ、中には間違った情報も存在し、やり方によっては髪の毛や頭皮を傷つけてしまうことがあります。育毛方法を試す前に、情報が間違いないか自分で確認するのが大切です。
参考URL
http://wakahagetaisaku.web.fc2.com/machigai.html
https://lab.chapup.jp/cat4/mens-hair-care/basics-scalp-246
https://www.lucia-jp.com/ikumou-joshiki/joshiki2/
http://www.kaminoke.sakura.ne.jp/18.html
https://aga-pro.jp/columns/323
公開日:2019/03/15