自毛植毛をした僕が、今カツラをしている理由
株式会社スヴェンソン所属。毛髪技能士の資格を有する、髪のプロで構成された編集スタッフ。髪コトを通して、皆さまが抱える髪の悩みや不安、疑問を少しでも解決できるよう、分かりやすく情報を届けていくことを心掛けています。
印象的なロングヘアはまるで地毛のようだった。とても50代とは思えない若々しさが溢れている。「ウィッグをしているんです」と言われても、誰もすぐには信じられないだろう。自毛植毛をし、経過観察中だと言う男性。ウィッグは地毛が生えそろうまでの繋ぎだ。
薄毛に気づいてから、すぐにクリニックに向かったという彼。その行動力に驚かされる。地毛との向き合い方は前向きで、目標も明確だ。取材が進むにつれてわかったのは、ウィッグメーカーの選び方や、店舗の活用方法の斬新さだった。
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美容院で薄毛を自覚したあの日
僕の趣味はスポーツカーを走らせることと、一眼レフで風景や動物の写真を撮ることだ。仕事をしながら趣味も楽しみ、充実した毎日を送っていた。
髪に関する悩みはなかった。多毛の家系で、父も祖父も髪の悩みはなさそうだったため、薄毛になることを心配するどころか「多毛だから、もう少し髪が少なくなるとまとめやすくなるのになあ」とすら思っていた。
だからこそ、自分が薄毛だと知ったときの驚きも大きかった。
その瞬間の出来事とは…。いつもの美容院でブローをしてもらった後、抜け落ちて薄くなった自分の髪に気づいた。それを信じられない気持ちでただただ見つめた。他の人から見ると少しの量だったのかも知れない。しかし、自分では「ごっそり抜け落ちた」と感じてしまった。
一般的な美容院では、薄毛のお客さんが来てもそれを指摘することはあまりないらしい。聞いていないのでわからないが、もしかすると、その担当の美容師は前から気づいていたのかも知れない。
もともとカラーリングやパーマなど、ヘアアレンジをよくしていた。髪を洗わないまま寝たこともあったし、紫外線のケアもしていなかった。髪を雑に扱いすぎていたなと思ったが後悔先に立たず。「どうにかしないといけない」と思い、美容院を出た数時間後にはクリニックへ向かっていた。最初から地毛を取り戻したいと思っていた。
自毛植毛の施術を受けてから
クリニックでは「植毛し地毛が生えそろうまで時間がかかる」と言われた。すぐ生えるものだと思い込んでいたのでショックだった。
地毛が生えそろうまで薄毛で過ごすのは耐えられない。かと言っていきなりスキンヘッドなどのイメージチェンジをすると、周囲が驚いてしまう。自分のキャラクターは仕事でもプライベートでも既にできあがっているし、サービス業でお客様と接することもあるので、極端な変化は絶対に避けたい。
それならと思い、髪が生えそろうまでウィッグを使うことを検討し始めた。だが、子どもでも知っているような知名度の高いウィッグメーカーは、インターネットで調べても、口コミが本当なのかどうかどうも信頼できない。また、検索履歴が残ると、周囲に気づかれてしまう。
「どうしようかな」と考えていると、好きな車関係のテレビ番組のCMで、他のメーカーもあることを知った。あまり知らないメーカーだったが、CMでPRしている会社なら安心だろう。
社名がメジャーじゃないのも、周りに知られたくない自分にとっては魅力の一つだった。周囲に利用している人もいないし、検索しても口コミもそこまでヒットしない。とりあえずそのメーカーの店舗が近くにあったので、相談に行ってみた。私は茶髪でロングヘアなのだが、地毛とウィッグの毛色を合わせるには時間がかかるという。でも、当時の担当スタッフが調整してくれたおかげで、早めに自分用のウィッグを作ってもらえた。そのメーカーのウィッグは金具で取り付けるものではなく、なんと地毛に編み込むことができるものだ。こんなウィッグがあるのかと最初は驚いた。
僕が感じた美容院とカツラメーカーの違い
やってみると、やはり地毛ではない髪で過ごすのは違和感がある。また、手入れや洗髪のときも、地毛より手間がかかるので気になる。ただ、地毛が生えそろうまで薄毛のままなのはもっといやなので、選択肢はそれしかなかった。外見で「この人、増毛しているな」と思われないだけ、まだましだ。
その店舗に通い続けていると、徐々に一般的な美容室との違いもわかるようになってきた。働いている従業員が、地毛のケアに関してもプロフェッショナルな人ばかりなのだ。
一般的な美容院は髪のケアより流行やおしゃれさを重視する。カラーリングなどでも強い薬を使っていて、髪がよく傷んだ。しかし、僕が利用し始めたウィッグメーカーの店舗では、「増毛のメンテナンスとは関係のない、カットやシャンプーなどのメニューだけでもいいので気軽に利用してくださいね」と言われ、実際に行ってみると髪をとても労わってくれる。そもそも一般的な美容院とウィッグメーカーの店舗は目的が違うのだ。
そうか。ウィッグメーカーの店舗は薄毛対応以外のメニューをお願いするときにも使えるのだな。僕は丁寧に髪をケアしてもらいつつ、地毛復活計画を立て始めた。もともとは今以上に髪は長かったのだが、アドバイスをもらって少し短くしたりもした。
地毛が復活したその先は…
地毛が生えそろうまでの想定期間はあと1~2年である。地毛が完全に復活したら、ウィッグをはずし、ストレスフリーな日々を楽しもう。考えただけでワクワクしてきた。
ただ、僕は増毛のために通っていた店舗が、美容院としても気に入ってしまった。ウィッグを卒業してからも、今後また髪に何かあった場合は再びお世話になろうと思っているし、もはや一般の美容院には戻れないくらい髪を大事に扱ってもらった。
地毛が復活しても、この店舗には通い続けよう。そう心に決めている。
この物語に出てくる「編み込み式の増髪」はスヴェンソン。スヴェンソンは、髪型を変えるように髪を増やすことが自然な選択肢になってほしいと考えています。「増髪(ぞうはつ)」というコンセプトのもと、髪を増やすことは男磨きのひとつとして、様々なサービスを提供しています。
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公開日:2019/11/27