50代で増毛デビュー。薄毛を髪型でごまかす日々からの解放とは

株式会社スヴェンソン所属。毛髪技能士の資格を有する、髪のプロで構成された編集スタッフ。髪コトを通して、皆さまが抱える髪の悩みや不安、疑問を少しでも解決できるよう、分かりやすく情報を届けていくことを心掛けています。

「床屋にでも行った?」

増毛した後、家族にそんな反応をされたという男性。「増毛前、パンフレットも見せていたのに全然気付いていなかったんです。面白かったな」と明るく笑う。彼が増毛をスタートしたのは、50歳を過ぎてからだった。

30歳手前から薄毛に悩み続けて、約20年。増毛した今、彼は何を思うのか。

最初のカツラメーカーで絶望した日

わたしが薄毛を意識したのは28歳くらいのときだ。頭頂部のボリュームが減ってきて意識し始めた。ただ、そのときは思い込みだったかもしれない。他の人に比べれば薄毛だったが、それほど進行してはいなかったからだ。

男性の元気が無い背中

それでも、とにかくこの「薄い」という状態が嫌で嫌でしょうがなくて、とあるカツラメーカーのA社に話を聞きに行った。

そこで生まれたのは絶望だけだった。まだお金に余裕がない頃で、料金が思ったより高いと感じて手を出せなかった。一方で、「カツラを接着剤で頭部につける」という説明を聞いて抵抗感も芽生えた。カツラをつけたいけど、つけたくない…。この矛盾した気持ちをどうすることもできなかった。その後、カツラの話はうやむやになり、「人より早く禿げるだろうな…」と薄毛をくよくよ心配する日々が続いてしまった。

髪型で薄毛をごまかしてきた日々

ハサミとクシを持つ美容師

それから55歳になるまで、サイドを短く刈り上げて髪のボリュームの少なさをごまかすしかなかった。髪型はスポーツ刈りか角刈りに限定された。時々、自分でバリカンを使って坊主にもした。ただ、坊主からスポーツ刈りにしようとすると、髪の生え方が不揃いで少し苦労した。ここ最近、去年までは1ミリの角刈りだった。他にも、髪のボリュームが出やすいシャンプーを利用して工夫するようにもしていた。

他にも、個人輸入で販売されていたミノキシジルを5%配合している塗るタイプの育毛剤を買って使ったりした。髪の毛を太くする効果があり、見た目が良くなった。夏場にいつも薄毛になる傾向があったが、それを使って「あ、今年の夏は大丈夫だな」と効果を実感できた。

ただし、薄毛にまつわる苦い経験もある。50代前半には、背の高い友達にスマホで、後ろから撮影された。「何かな?」と思ったら薄毛の部分を撮られていたのだ。「この野郎」とちょっとだけ思った。あとは、若い頃に「地肌が見えてる」と人に言われた覚えもある。

薄毛で良かったことなど、1つもない。

髪型でごまかすのはもう限界…ウィッグ探しを開始

そんなこんなで、過去に色々と試してはいたものの、とうとう再度カツラメーカーへ相談しに行くことに。そこは、最初に行ったメーカーのA社とは違い、地毛とカツラを編み込むという増毛法が特徴的だった。

エレベーターの中

きっかけは、ある街でエレベーターに乗ったときのことだ。乗客を映すモニターを見たら、自分の後頭部が真っ白になっていてショックを受けた。普段は鏡だけ見て、正面からの印象だけで「まぁ、普通だろう」と考えていた。しかし、そのモニターで後頭部を見てから、他の人の目にはこう映っているんだと悟った。

同時に、「髪型でごまかすのはもう限界だ…」と感じたこともある。それから、男性用のウィッグをネットで探し始めた。

「カツラ」とか「ヅラ」とかいう言葉にどうしても抵抗があったが、ウィッグは女性が気軽につけているイメージがあり、あまり抵抗感がなかった。しかし、男性用の「ウィッグ」は本格的なものがない。遊びでつけるようなものばかりだった。どうしたものかと考えながら、ネットで色々調べていくうちに、地毛と編み込むカツラというものがあるのだと知った。

増毛すると、「自分を見たくなる」。その変化に感動

過去に話を聞いたA社は、料金がよく分からなかったし、契約させようとしつこかった記憶がある。資料請求した会社は行く前に料金が分かって、定額プランにも魅力を感じた。芸能人が編み込みのカツラを使っていたのにも惹かれた。

契約から着用まで3ヵ月ほどかかった。地毛とカツラを編み込むだけの毛の長さが、自分には足りていなかったのだ。髪が編み込める長さになるまでは、もどかしくて、やっぱり少しつらい気持ちだった。そんなこともあり、毛を伸ばす3ヵ月の間には増毛パウダーなんかに手を出したりした。

カレンダーの赤丸

そして、いよいよ待ちに待った日。54歳になってカツラの着用をスタートした。「待ちに待った甲斐があったな…」と感動したのを今でも覚えている。増毛する前は、鏡を見て「老けてる」とネガティブな気持ちになっていたものだが、増毛してからは「自分を見たい」と思うようにもなった。外出するときなんかも、「髪が薄く見えるから帽子をかぶろう」という考えがなくなった。何種類も持っていた帽子を使わなくなるほどだ。

それだけではない。「何でも思いっきりできる」という気持ちが芽生え、周囲の人に見られても平気だと思うようになった。

増毛後…「床屋行ったの?」カツラの相談をしていた母の反応

お墓とカラフルな花

編み込みのカツラをしてから3日後、母親と妹と墓参りに行った。母親は、増毛直前にも会っていたので、すぐに頭髪の変化に気が付いたようだ。「床屋行ったの?」と言ってきた。まるで増毛したなんて思ってもいない様子。それが少し面白かった。

増毛前に「こういうヅラをつけてみようかな」とパンフレットまで見せたことがあったのに、まったく気がつかなかったのだ。妹には、墓参りの後にメールで事実を打ち明けた。母と同様、妹も「ぜんぜん気がつかなかった」とビックリしていた。

僕が禿げていると知っている昔の友人たちは、増毛した僕の頭を見て絶対気がつくはずだ。

そうしたら、素直に事実を言おうと考えている。

会社では、ある同僚にカツラのことをカミングアウトしたことがある。彼は「マジで!?」と目を丸く見開いて驚いていた。今でも、あの顔を思い出すと、ちょっと笑いがこみ上げてくる。カツラをつけるのが、こんなに愉快なことだとは想像だにしていなかった。

薄毛の悩みからも解放され、自然なヘアスタイルと清々しさを得た今、過去をこんなふうに振り返られることが嬉しい。


この物語に出てくる「編み込み式の増髪」はスヴェンソン。スヴェンソンは、髪型を変えるように髪を増やすことが自然な選択肢になってほしいと考えています。「増髪(ぞうはつ)」というコンセプトのもと、髪を増やすことは男磨きのひとつとして、様々なサービスを提供しています。

詳細は以下リンクからご覧ください。まずは気軽に無料体験!納得してから始められます。

 

公開日:2020/03/20

シェアする
いいね!1 Star 2
Loading...