受け入れられない20代の薄毛と苦悩の日々。その結末は

株式会社スヴェンソン所属。毛髪技能士の資格を有する、髪のプロで構成された編集スタッフ。髪コトを通して、皆さまが抱える髪の悩みや不安、疑問を少しでも解決できるよう、分かりやすく情報を届けていくことを心掛けています。

「20代で薄毛って…早すぎるだろ?」

その年齢で「薄毛」という現実を受け入れられるほど、私は成熟していなかった。このまま進行していったら、どうなってしまうんだろうという不安の日々。

増毛するか、しないかの選択しかない。

そして、増毛を決断したあの日から25年経ち、今は60歳手前。

あの悩んでいた日々を振り返る。

薄毛に苦悩し始めた20代

写真をみる男性

学生時代には特に気になるようなこともなく過ごしてきたのだが、社会人になってからすぐに髪の毛の薄さを自覚するようになった。それは社員旅行などでみんなと一緒に写っている自分の姿を見た時に、はたと気付いたことがきっかけだ。

それからは鏡に映る自分の額を見ても、いちいち薄毛が気になってしかたなかった。

正直言って、20代という若さで「これはないだろう」という思いと、「何とかしなくては」という焦りで苦しめられてきたのは事実だ。

20代の薄毛と40代の薄毛では、ワケが違った

まだ若かったその頃には、ネットで情報を得るようなことがなかったので、人づてやテレビ・新聞などの広告を見て薄毛対策法を懸命に探していた。航空会社と関係していた身内に頼んで、海外で評判の育毛剤を買ってきてもらい、それを使っていたこともある。

だが、ネット通販もほとんどない時代では入手は困難だったし、たとえ効果があったにせよ、継続していくことは不可能に近かった。

頭を抱える男性

私は決してお洒落な方でもないし、ファッション的なセンスを発揮したいわけでもなかった。そういうことではなく、「この若さでどうして?」という悔しさが拭えなかったのだ。仮にこれが40代に入ってからのことであれば、開き直ることが出来ただろう。「いやあ、薄くなってきちゃって」と軽口を叩きながらお互いの髪を冷やかすこともあっただろう。しかし、私の薄毛が始まったのは20代なのだ。

「何かしてみれば?」…母の一言に背中を押されて

女性(妻)

ただ、周囲から何か髪のことを言われていたわけではない。ある時、母から「増毛か何かしてみれば?」と一度だけ言われた。鏡を見て髪を気にする様子に気付いていたのだろうか?ただその一度だけの言葉だったが、増毛を考えるようになったきっかけになったのは確かだ。

それに、手に入りにくく、効果も定かでない育毛剤は諦めて、「何とかしなくては!」という思いも強かった。そこでやってみたのが、A社の増毛だった。これは接着剤で部分的に貼り付けて増毛するもので、「カツラ」に抵抗感を感じていた自分にはちょうど良いかと最初は思えたのだ。

だが、これはすぐに大きな間違いだったと気付く。接着剤によって、残っている地毛が大きなダメージを受けていることがわかったからだ。それを4週間ごとに貼り替えるのだが、2,3週間ではがれそうになってくるし、髪はますます傷む。1年以上やってみたものの、ここまで酷くなってくるとさすがに断念せざるを得なかった。

増毛するか、しないか。苦しい葛藤が続いた当時

葛藤する様子

それからしばらくして、28歳になったとき、A社とは違うメーカーに出会った。そこは、地毛とカツラを編み込むという増毛法が特徴的だった。一度説明を受けに行ったが、カツラに対する抵抗感から、そのときは話を持ち帰ることにした。葛藤に苛まれる日々が続く。自分にはやるか・やらないかの選択しかなかったのだ。やらなかったら、一生悩むままだ…と思った。時間はかかったものの、そのメーカーで再び増毛をスタートすることに決めた。

そして、長めの休暇のタイミングでこの編み込みの増毛を始めた。周囲は特に何か気にする様子でもなく、ごく親しい友人が一瞬ハッとした表情を見せただけで、それ以外は何も変わらない。

それから25年が経ち、今はもう54歳。増毛をしたことで、より積極的になったり、前向きな気持になれたという話はよく聞くが、私の場合はそういうことはなかった。完全に薄毛になる前から増毛していたことが関係しているのだろう。ただただ自然な感じで、いつの間にか25年が経っていた。若くして悩んだ薄毛のことを忘れてしまっていた25年かもしれない。

増毛卒業の日について考えること

体調不良

だが、40代で身体を悪くしたとき、手術の準備のためのMRI検査があった。通常、金具で留めるようなカツラだと外さなくてならない。私の増毛法は金属を使っていないということもあり、そのままMRI検査をした。検査前は少々不安だったものの、何の問題もなかった。

そろそろ定年後の事も考える年齢に差し掛かると、今度はいつか決断するだろう「増毛卒業」のことが気になりだしてきた。毎月店舗へ足を運んだ際に、カツラを取り外した自分の姿も見るわけだが、「卒業」によって突然この姿になることへの決心が着くかと問われると、今はまだ無理だ。定年のタイミングなのか、好きな旅行を楽しむ人生をしばらく過ごしてからの、もう少し先のことになるのか…。

増毛の25年を振り返ってみて…

晴れた様子の男性

悩んでいるときを乗り越えて25年。「卒業」のことを考えるなんて日が来るとは、思いもしていなかった。仕事で悔しい思いをした日も、趣味で幸せな時間を過ごしているときも、常にこの増毛した姿が普通だった。

いつか来る「卒業」のことを頭の片隅にしまいながら、私は前を向いて歩み続ける。


この物語に出てくる「編み込み式の増髪」はスヴェンソン。スヴェンソンは、髪型を変えるように髪を増やすことが自然な選択肢になってほしいと考えています。「増髪(ぞうはつ)」というコンセプトのもと、髪を増やすことは男磨きのひとつとして、様々なサービスを提供しています。

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公開日:2020/02/21

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