ウィッグをしている男性は嫌!?受け入れてくれる異性に出会えた幸せ

株式会社スヴェンソン所属。毛髪技能士の資格を有する、髪のプロで構成された編集スタッフ。髪コトを通して、皆さまが抱える髪の悩みや不安、疑問を少しでも解決できるよう、分かりやすく情報を届けていくことを心掛けています。

男性に駆け寄る女性

「薄毛でもウィッグでも、それを受け入れてくれる異性に出会えるかどうかは大事だよね」

年齢相応に見られたくて、増毛をはじめてから十数年。仕事上は何事もなく進んでも、プライベートは「話がまた別」だと言う。聞けば、薄毛だと気付いたときには仲の良い友人に深く傷つくようなあだ名で呼ばれたことや、ウィッグが理由で心破れた過去があった。

それでも今は、「ヘアスタイルのチェックもしてくれる」という奥さまと出会い、幸せな結婚生活を送っている。そんな経験を持っているからこそ、「声を大にして言えることもある」と、これまでの時間を振り返ってくれた。

「カッパ」というあだ名で呼ばれた過去

はじめて薄毛だと気付いたのは、20代のころだ。掃除をするコロコロに、たくさん髪の毛がついていた。よく見ると、自室のカーペットに山のように髪の毛が落ちていて、愕然とする。これ、オレの髪だよな…

抜け毛の量が普通じゃないと感じるようになってから、周りの仲間からも「頭が薄くなったな」と言われたり、プールから上がったときに「20代の髪の毛じゃないな」と言われたりするようになった。そう言えば、「カッパ」というあだ名で呼ばれたこともあったが、内心は、決して愉快な気持ちではなかった。

人と接する仕事柄、どうしても外見は気になったし、何もしないと老けて見えてしまう。年齢相応には見られないのが嫌だったことも重なって「何かをやらないといかん」と決意した。

薄毛の頭頂部

ヘアスタイルが変化することの難しさ

最初に育毛剤を使ってみたものの、それほど効果が感じられなかった。そこで専門家のところへ行こうと決意して、大手のメーカーに足を運んだのだ。「どうにかできれば」という思いで、まずは育毛コースに申し込んだ。頭頂部が気になっていたから、部分的に結毛式の増毛を行っていたが、だんだん地毛も減り、全体的にウィッグにすることを提案された。

ウィッグにしたときは、仲の良い同僚から「お前、最近髪型が変わったな。(増毛したと)言えよ」と言われたことはあったものの、仕事上、不都合なことはほとんどなかった。当初は「何を言われるだろう」と心配したが、みな大人だし、配慮してくれたのだろう。

ただ、先輩から「(ウィッグを付けているのを)わかっている」と言われて、自然なスタイルじゃないのかなとも感じていた。急な変化もあって、パッと見てわかるスタイルだったのかもしれない。さらに店舗でも、短期間で予備のウィッグや新しいものを作るように勧められ、「このまま続けていいのかな」と感じるようにもなっていた。

指を指す男性達

海外赴任を機に増毛を変更

そうして少し時間が経ったころ、海外赴任を機に、海外でも増毛を続けられる編み込み式の増毛法を提供しているメーカーに変えた。このときも周囲の反応は変わらなかったし、仕事上ではとくに、トラブルや戸惑いもなかった。製品を変えての変化を最小限にしてもらったので、以前のように「何を言われるかな」と不安になることもない。それに…奥さんがヘアスタイルチェックをしてくれるのも大きい。

奥さんとは42歳のときに結婚した。出会って半年。俗にいうスピード婚の部類に入るだろうが、増毛をしてからの十数年は、プライベートでは本当に苦労した。

両親は30歳で結婚し、33歳でオレが産まれた。だから、その年ごろにさしかかったとき、「そろそろ結婚をしようかな」と漠然と考えるようになっていた。当時から編み込み式のウィッグをつけていたが、恋人を作ろうとするときや結婚を決意したときに、薄毛であることや増毛をしていることは一つの障壁になるとオレは考えている。

ウィッグをしている男性は嫌!?

今でもよく覚えていることがある。それは、ある女性を紹介されたときに「ウィッグをしているから嫌だ」と、言われたことだ。よくよく考えると「じゃあウィッグじゃなかったらいいのか?薄毛のままならいいのか?」という思いが浮かぶ。でも、そのことを気にする彼女にとっては、薄毛でもウィッグでもダメなのだ。

もちろん、それを気にしない女性もいる。でも、気にする女性が沢山いるのも事実だ。ただ、幸いなことにオレは気にしない女性に出会えた。

しかも不思議なことに、初対面のときから、オレの頭に興味があって「いつ話をしてくれるんだろう」と思っていたと、教えてくれたことがある。

だから今は、奥さんにヘアスタイルのチェックもしてもらえるようになった。「今日はいいね」とか「前髪がちょっと変だよ」と言われることもあるし、体が疲れているとヘアスタイルも「疲れているね」と言われたり…だが、それも幸せなことだ。

出社する旦那と見送る奥さん

薄毛でも増毛でも。受け入れてくれる異性に出会えた幸運

確かに、オレは苦労をした。その時間を経て思うのは、ウィッグをしたから結婚できるのではないし、しないから結婚できないことも、きっとない。薄毛や増毛だったとしても、受け入れてくれる異性は必ずいるし、そういう人に出会えれば、オレみたいに受け入れてもらえる。

幸いにも今の時代は、スキンヘッドでも社会人生活を送れるし、許される風潮もある。オレが増毛を決めたときは、それが許されない時代だったから、増毛を決意した。要は、薄毛になった時、どんな自分なら自信が持てるかだ。

オレはウィッグにする事で自分に自信が持てた。そして、とくに恋愛面ではいろいろあったがウィッグを外そうとは思わなかった。結局自信を持って生きれば必ず、そんな自分を受け入れてくれる相手に出会えるのだ。


この物語に出てくる「編み込み式の増髪」はスヴェンソン。スヴェンソンは、髪型を変えるように髪を増やすことが自然な選択肢になってほしいと考えています。「増髪(ぞうはつ)」というコンセプトのもと、髪を増やすことは男磨きのひとつとして、様々なサービスを提供しています。

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公開日:2020/02/06

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