髪の毛が急に薄くなってきた?薄毛の前兆と5つの原因、予防・対策
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健康的な肌や元気な髪は、男女問わず自信や魅力に繋がると考え、自身も保湿ケアや頭皮ケアに励んでいます。目指すは、見た目年齢マイナス 10 歳! 当サイトでは、育毛・発毛のために役立つ情報をしっかり発信できればと思います。
髪の毛のボリュームが少なくなったり、ヘアスタイルが以前より決まらなくなったりとお悩みではありませんか?薄毛の症状は、少しずつではあるものの進行していきます。そこでこの記事では、チェックしておきたい薄毛の前兆と、薄毛を感じたときに考えられる原因について解説していきます。薄毛予防法と薄毛対処法もご紹介しているので、ぜひチェックしてください。
- 皮膚科医 竹内 想
- 国立大学医学部卒業
- 市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を経て、大学病院に戻り皮膚科医としてクリニックでの外来や臨床研究を行う
- AGAを含めた、自由診療の治療にも多く携わってきた経験を活かし、皮膚科の知識について、正確さやわかりやすさを心がけた情報発信を行っている
【資格】
医師免許
※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が具体的なクリニックや施術や商品等を推奨しているわけではございません。
髪の毛が薄くなってきた人がチェックすべき薄毛の前兆
「もしかして薄毛?」と不安になったときに、チェックすべきポイントをまとめました。それぞれの症状から、考えられる原因を探っていきましょう。
抜け毛の量が増えている
まずは、1日に抜ける髪の毛の量をチェックしてみてください。正常な場合、1日に抜ける髪の毛は50本~100本程度です。もし、1日に100本以上の抜け毛がある場合は、頭皮や頭髪になんらかの異常がある可能性があります。
抜け毛の症状が見られる代表的な疾患は、男性型脱毛症(AGA)や円形脱毛症などです。少し引っ張っただけでもごっそり髪の毛が抜けてしまう場合は、正常な頭皮・頭髪ではないかもしれません。
<抜け毛の量の目安(イメージ画像)>
関連記事>>「『抜け毛がひどい』と思ったら!正常か異常かの見極め方法と対策を解説」
生え際が薄くなっている
生え際は、視覚的にも目に入りやすく、薄毛になったときに気付きやすいポイントです。生え際から始まる薄毛として代表的なのは、こめかみ部分から徐々に生え際が後退していくM字ハゲや、前髪の分け目やおでこの部分が全体的に薄くなり生え際が後退していくケースです。
こうした前頭部の薄毛は、男性型脱毛症(AGA)の代表的な症状でもあるため、そのまま放っておくと、どんどん生え際が後退していってしまう可能性が高いです。以前の写真とくらべて、生え際が後退していないか、生え際に向かっていくにしたがって髪の毛が薄く細くなっていないか、チェックしてみてください。
髪が細くなってセットしづらくなる
朝の身支度で思い通りに髪型が決まらない、全体的にボリュームが減ったと感じているなら、髪の毛1本1本のボリュームが減っているのかもしれません。
髪の毛が細くなると、実際の本数は変わっていなくても、髪にハリやコシがなくなり、地肌が見えやすくなるため、薄毛の印象を与えてしまいます。「以前とくらべてヘアセットが難しくなった」「被っていた帽子を脱ぐと髪がペタンとしている」といった変化を感じるのであれば、髪の毛が細くなっているのかもしれません。
つむじにかゆみや赤みがある
つむじのかゆみが、そのまま薄毛に直結するわけではありませんが、かゆみがある場合は、なんらかの頭皮トラブルを起こしている可能性があります。
たとえば、使っているシャンプーの成分があっていなかったり、保湿不足により乾燥していたり、脂漏性皮膚炎やなんらかの湿疹ができているかもしれません。
こうした原因により炎症が起こると、抜け毛が増え、薄毛に繋がってしまうことがあります。かゆみや頭皮の赤み、フケなど気になる症状がずっとあるようであれば、クリニックを受診してみてください。
髪の毛が薄くなってきたときに疑うべき原因
髪の毛が薄くなっていく原因は、生活習慣やストレス、遺伝などさまざまです。考えられる原因をひとつずつみていきましょう。
AGA(男性系脱毛症)
AGAは、男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)によって薄毛の症状が現れる病気です。薄毛と聞くと、加齢に伴う問題のようにイメージされるかもしれませんが、AGAは10代後半や20代前半でも前兆が出てくることがあります。AGAによる薄毛の症状は、つむじのある頭頂部や、前髪の生え際などから広がっていくのが特徴です。
AGAは、発毛剤であるフィナステリド(プロペシア)やデュタステリド、ミノキシジルなど、医師から処方された内服薬や外用薬の使用で、進行を遅らせるのが一般的な治療法です。しかし、AGAは進行性の症状です。治療をしてもすぐに効果が実感できることは少なく、長期間続けて行うことで効果が実感できる治療になる点を心得ておきましょう。
関連記事>>「AGAによる薄毛は治るの?AGA治療方法や効果について」
生活習慣の乱れ
頭皮や頭髪の健康にも、普段の健康的な生活が欠かせません。生活習慣の乱れが薄毛に繋がることもあるので、無理なダイエットによる栄養不足や運動不足、暴飲暴食に注意しておきましょう。
たとえば、過度な飲酒をすると、アルコールを分解する過程で、髪の毛の成長に必要なアミノ酸を浪費します。また、インスタント食品やジャンクフードには、脂質が多く含まれているため、皮脂の過剰分泌から頭皮の状態が悪化したり、血行不良を招いて、栄養素が毛母細胞(毛根)に送られにくなったりと、薄毛につながる原因がたくさん隠れているので注意しておきましょう。
加えて、睡眠の質が悪い・短い状態が続くと、髪が細く・薄くなりやすくなることにも注意が必要です。睡眠の質が悪い・短いと、体内のストレスホルモンの分泌が増えて血液循環が悪くなるため、髪の毛に必要な栄養素や酸素が十分に行き渡らず、髪の毛の成長や再生が妨げられる可能性が高まります。
また睡眠不足も免疫力の低下を招き、頭皮環境を悪化させる恐れがあるため脱毛の原因となることを覚えておきましょう。抜けにくい太く強い髪を育てるには、適切な睡眠習慣を意識していきましょう。
強いストレス環境
強いストレスは、自律神経に悪影響を及ぼすため、血流やホルモンバランスの乱れ、睡眠不足などを引き起こすことがあります。ストレスを感じたからといって、すぐに髪の毛が抜けるわけではありません。しかし、血流が悪化すると、髪の毛に栄養が運ばれにくくなり、睡眠不足が続けば髪の成長を妨げます。ストレスによって引き起こされる症状が、結果的に薄毛に繋がってしまうことは十分に考えられるでしょう。
外的な刺激や摩擦
頭皮への刺激や摩擦、紫外線やパーマ液といった、外的刺激も薄毛を誘発するため注意が必要です。
たとえば、シャンプーを使った洗髪でも、泡立てずに直接頭皮にシャンプーを塗布したり、爪を立てて洗ったり、洗髪後に良く乾かさなかったりすると、頭皮の状態はどんどん悪くなっていきます。また、洗髪しすぎ(1日2回以上)や、洗髪不足、刺激の強いシャンプーを使っている、すすぎ残しがある、熱すぎるお湯ですすいでいるなど、思い当たる節があれば、改善していきましょう。
意外に思われるかもしれませんが、頭皮も日焼けをします。特に、紫外線は皮膚の保湿に大切なコラーゲンやエラスチンを破壊するため、強い日差しを浴びすぎると、頭皮が乾燥し、髪が抜けやすくなることも。帽子や日傘、頭皮に使える日焼け止めの利用などを検討してみてください。日焼け止めでは飲むタイプの使用を検討していただくのもよいでしょう。
生まれつきの遺伝
薄毛になるかどうかは、遺伝的要素にも左右されます。
遺伝の影響を受けやすいのは、AGA発症の原因ともなる「男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)」の感受性です。男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)に関する遺伝情報は、X染色体に含まれているため、父親や父方の家系ではなく、母親や母方の家系から遺伝します。
そのため、母方の家系にAGAによる薄毛の男性、もしくはその遺伝情報をもっている先祖がいる場合、その遺伝情報を引き継いで、AGAを発症する可能性も高くなるでしょう。遺伝している=必ず発症するわけではありませんが、AGAによる薄毛の症状は、遺伝的要素が含まれる可能性も大いにあるということです。
関連記事>>「【医師監修】なぜハゲる人とハゲない人がいるのか?」
髪の毛が薄くなってきたときの予防・対処におすすめの方法
薄毛の進行を遅らせ、元気な髪を取り戻すためにも、予防と対策に取り組んでいきましょう。ここでは、普段からできるセルフケアに加え、見た目をケアするおすすめの方法もご紹介します。
栄養バランスの良い食事を心がける
薄毛予防には、栄養バランスのよい食事がおすすめです。特に、髪の成長を助ける栄養素は、意識してメニューに取り入れていきましょう。元気な髪をサポートする栄養素は、カルシウム、マグネシウム、タンパク質、ビタミン、亜鉛など。食材としては、肉類、魚介類、卵、大豆製品、海藻類、緑黄色野菜などがおすすめです。
たとえば、たんぱく質豊富な納豆や豆腐などの大豆食品を毎日1品取り入れてみるのはいかがでしょう?また、小松菜やキノコ類のお味噌汁は、たんぱく質やビタミン、食物繊維などを摂取できます。
このほか、ニラやタマネギなどの香味野菜には、ビタミンB1の吸収を助ける硫化アリルが含まれているため、豚肉やレバーなどと一緒に野菜を炒めるのもおすすめです。とはいえ、なかにはどうしても食品だけで摂取しにくい栄養素もあります。ビタミンや亜鉛など、適量であればサプリメントを使用してみてもよいでしょう。
また、手軽で便利に栄養補給できる食品を活用してみるのもおすすめです。たとえば、魚肉ソーセージ(例 株式会社ニッスイ『おさかなソーセージ』)は、調理が要らず、常温で長持ちするので、外出時にもたんぱく質やカルシウムが手軽に補給できますし、小魚やナッツ(例 株式会社でん六『アーモンドフィッシュ』)をおやつにすれば、カルシウムや亜鉛が摂取できます。脂質の摂り過ぎになる甘いお菓子の代わりに、こういったものを代用してみてはいかがでしょう?
継続的に質の良い睡眠をとる
睡眠の質と睡眠の時間をしっかりと確保するよう、生活習慣を整えていきましょう。良質睡眠を確保するためには、「寝る準備」が大切です。睡眠に理想的な室温は16~26℃、湿度は50%前後と言われています。温度計や湿度計を見ながら、寝室を整えておきましょう。
また、寝る1時間前にスマホの画面を見るのをやめ、食事は睡眠の3時間前には終わらせておけば、副交感神経が優位に働き、睡眠にベストなコンディションが整います。特に、入眠後の90分間は成長ホルモンが多く分泌されます。成長ホルモンの分泌が活発になれば、髪も成長しやすくなるでしょう。
このほか、寝具選びにもこだわるのもおすすめです。まずは簡単なものから、枕カバーをシルクのものに変えてみてはいかがでしょう?シルクに含まれるタンパク質は人間の皮膚に近いため肌に優しく、さらりとした質感は睡眠中の摩擦を軽減し髪の毛を守ってくれます。
また、枕やマットレスを変えるのもひとつ。質の高い睡眠環境を追求してきた寝具(例 エアウィーヴ(airweave))は、復元性の高い構造によって寝返りが楽になり、熟睡をサポートしてくれるとのこと。田中みな実さんのアドバイスから生まれたまくら(株式会社エアウィーヴ『みな実のまくら』)も、話題を集めていますよね。ここはひとつ、睡眠の質を上げるために、寝心地の良いシーツや枕、マットレスにこだわってみませんか?
正しい頭皮ケアを行う
頭皮ケアは、正しい洗髪方法・頻度や頭皮マッサージなど、総合的なメンテナンスのことです。
洗髪頻度の基本は1日1回です。頭を洗う前にブラッシングをすれば、汚れを落としやすくなります。また、シャンプーの前にお湯で予洗いをしっかりしておくと、シャンプーが泡立ちやすく、適量のシャンプーで洗いやすくなるでしょう。洗うときは、頭皮を指の腹でマッサージするように優しく洗い、シャンプー・リンスともに、しっかりすすいでください。
洗髪後にしっかり乾かすことはもちろん、ヘアオイルなどで頭皮の保湿とマッサージをしておけば、髪が元気に育ちやすい環境を整えることができるでしょう。
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薄毛が目立ちにくい髪型にする
薄毛対策や育毛に取り組むとしても、見た目の問題は今すぐどうにかしたいものです。髪型に関してお悩みなら、薄毛が目立ちにくい髪型に整えてくれる、薄毛専門ヘアサロン「スヴェンソン」を利用してみてはいかがでしょう?
スヴェンソンでは、薄毛専門のカット技術を持ったスタッフが、一人ひとりのお悩みに寄り添いながら、プライベート空間で接客します。ヘアカットだけでなく、頭皮軟化プログラムや頭皮洗浄プログラム、頭皮活性プログラム、栄養補給プログラムなど、今ある髪を元気にするヘアケア・頭皮ケアもおすすめです。
細くなった髪による薄毛や地肌の目立ちにお悩みなら、スヴェンソンのオリジナルヘアコーティング、「ヘアライズⓇ」もおすすめです。スヴェンソンの「ヘアライズⓇ」は、髪と同じ成分をコーティングして髪を太くするサービスで、「髪にあともう少しハリとコシがあったらな……」を叶えてくれるでしょう。
薄毛対策は生活習慣と治療+ヘアサロンで
薄毛の原因はさまざまですが、規則正しい生活習慣や食生活、質の良い睡眠の確保は、どなたにとっても大切な要素となります。気になる部分があれば、早めの改善を心がけましょう。AGA専門クリニックに相談し、内服薬を服用する方法もひとつですが、今すぐ薄毛の対策をしたいなら、薄毛専門のヘアカットや、特殊コーティングによるボリュームアップも検討してみてください。
参考文献
株式会社ニッスイ『おさかなソーセージ』
株式会社でん六『アーモンドフィッシュ』
株式会社エアウィーヴ『エアウィーヴ(airweave)』
株式会社エアウィーヴ『みな実のまくら』