知らないと損！効果があるとされる薄毛治療とは

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髪コト編集部
プロフィール 2023/02/13

株式会社スヴェンソン所属。毛髪技能士の資格を有する、髪のプロで構成された編集スタッフ。髪コトを通して、皆さまが抱える髪の悩みや不安、疑問を少しでも解決できるよう、分かりやすく情報を届けていくことを心掛けています。

日本皮膚科学会ガイドライン発表の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」によると、日本人男性が男性型脱毛症（AGA）を発症する割合は約30%とされ、男性が悩まされる薄毛の大半を占めていると言われています。男性ホルモンの分泌が原因とされており、現在ではさまざまな治療法が確立されています。主なものはミノキシジルやフィナステリド、デュタステリドなどの薬の処方です。また、植毛手術やレーザー照射などもあります。今回は、薄毛の効果的な治療法についてご紹介します。

男性型脱毛症（AGA）の原因とは

男性型脱毛症を治療するには、薄毛の原因を根本的に解決しなければいけません。男性型脱毛症は、男性ホルモンの作用により発生するといわれています。

髪の毛は、毛母細胞が分裂を繰り返すことで成長していきます。髪の毛の成長期は長く、少なくとも2年以上かけて伸長していきます。男性ホルモンの影響で毛母細胞の分裂が行われなくなり、成長期が短くなってしまうのが男性型脱毛症です。十分に成長できなかった髪の毛は短く細いまま抜けていくことになります。このサイクルが続いてしまうと、髪はどんどん薄くなっていきます。

男性型脱毛症になりやすいかどうかは、遺伝によって決まると考えられています。男性型脱毛症の方の近親者には、同じく薄毛である方が多くみられます。もちろん、血縁者が薄毛であるから、自分も必ず薄毛になるということはありません。薄毛のなりやすさには個体差があります。

ミノキシジル

男性型脱毛症治療の薬として代表的なのがミノキシジルです。病院で外用薬を処方してもらえるほか、市販されている育毛剤にミノキシジルが含まれていることもあります。ミノキシジルは、薄毛の部分に塗布して使用します。薄くなった髪の毛を育て、薄毛の進行を抑制。さらに発毛を促します。

ミノキシジルを使用しても、髪の毛がすぐに生えてくるわけではありません。長期間継続して使用することで、髪の毛が健康になっていきます。ただ、すべての人が発毛できるわけではなく、効果には個人差があります。

ミノキシジルの副作用は、かゆみや発疹、顔の毛の増量です。副作用が起こる可能性は低いものの、ゼロではありません。また、使いはじめたばかりのころは、髪の毛が抜けてしまうことがあります。これは初期脱毛と呼ばれる現象で、古い髪の毛が新しい髪の毛に押し出されるために起こります。

ミノキシジルには内服薬もありますが、発毛剤としての効果はありません。日本で処方するのも禁止されています。ミノキシジルは血管拡張作用があり、服用すると血流が良くなるということで、海外では、高血圧の患者に用いられています。

フィナステリド

フィナステリドは男性ホルモンのはたらきを抑え、薄毛を防止する内用薬です。効果のほどは人によって異なります。脱毛の原因が男性型脱毛症でない場合にも、効果はみられない可能性があります。内服は1日1回で、ミノキシジル外用薬との併用が多いようです。

フィナステリドは医師の処方箋がなければ入手できません。薬が欲しいときには、診察を受ける必要があります。確率は低いものの、男性機能に関する障害や肝機能障害などの副作用が起こる可能性もあります。

また、フィナステリドは女性への処方が禁止されています。女性には発毛効果がなく、安全性にも問題があるためです。フィナステリドは皮膚からも体内に侵入するため、女性が誤って触れることのないよう気をつけましょう。

デュタステリド

男性型脱毛症に効くもうひとつの内用薬が、デュタステリドです。男性ホルモンのはたらきを抑制し、薄毛を食い止めます。フィナステリドで効果がなかった方も、こちらの薬なら発毛できる可能性があります。フィナステリドとデュタステリドでは、作用する酵素が異なるためです。

副作用は男性機能の障害が中心ですが、発症した方は多くありません。現状、肝機能障害のある方や女性への処方は禁止されています。

自毛植毛

ミノキシジルやフィナステリドなどの治療薬に効果がなかった場合、自毛植毛という方法もあります。健康な毛髪を薄毛部分に植毛する手術です。男性型脱毛症以外の脱毛症にも効果がみられます。人工の毛を使う植毛は、生着率が悪く、人体に害があった報告もあるため、推奨されていません。

自毛植毛のメリットは、すぐに見た目に変化が現れる点です。一刻もはやく薄毛を解消したい方におすすめです。ただ、脱毛症がすぐに治るわけではないため、薄毛改善のための治療を継続していく必要があります。植毛した髪が生着に成功すれば、そのまま髪の毛が成長していくことが期待できます。

副作用の報告は多くありませんが、手術後に傷が腫れることがあります。そのほかさまざまな合併症を引き起こすリスクも否定できません。手術は医師とよく相談し、信頼できるクリニックで行いましょう。

ネックなのは、費用がかなり高額になることです。植毛は一本当たりいくらで値段が決められていることが多く、数百本移植するだけでもかなりの金額になります。金銭的に余裕がない方はなかなか踏み切れない治療法といえます。

低出力レーザーの照射

日本ではまだ定着してない治療法に、低出力レーザーの照射があります。薄毛の部分に出力を調整した光を当てる治療法です。上記の薄毛治療に効果がなかった場合は、レーザー治療も検討してみましょう。

レーザーを当てると、毛根のメラニンが熱を持ちます。頭皮があたたまって血行が良くなり、髪の毛の成長にかかわる毛母細胞が活性化。薄毛改善につながります。

個人で購入できる機械もありますが、現在、日本国内で認可されているものはありません。費用はかさみますが、しかるべき医療機関で施術してもらうのがおすすめです。一部のAGA専門クリニックなどで取り扱っており、ご自身での購入が必要。なお、価格相場は3〜10万円です。また、多くの場合、AGA治療薬との併用となります。治療期間は数カ月かかるため、通院できる範囲にある病院を選びましょう。

アデノシン

アデノシンとは、元々人体に存在する物質のひとつで、神経の伝達にかかわっています。薄毛の方に不足している発毛因子（FGF-7）の生産を促し、発毛増進する効果があります。しかし、男性型脱毛症の場合、アデノシンの服用で根本的に薄毛が解決するとは限りません。そのため、ミノキシジルのほか、フィナステリドやデュタステリドなどの内服薬と併用する方も多くみられます。

ただ、アデノシンには髪の毛を元気にするはたらきがあります。頭皮の血行を促進し、髪の毛に強さを取り戻したいときにはおすすめです。体内に元々ある成分のため、副作用の心配もあまりありません。カフェインとの組み合わせは良くないため、コーヒーや紅茶、お茶などをよく飲む方は注意しましょう。

そのほかの対策

ご紹介した治療法以外でも、ご自身で手軽にはじめられる対策があります。それがマッサージや運動です。髪の毛が健康的に成長するには、血行促進が欠かせません。特に頭皮の血行が悪くなると、髪の毛の成長に必要な栄養が運ばれなくなってしまいます。この状態を改善するには、頭皮のマッサージが効果的です。

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また、適度な運動習慣を定期的に行うのも効果的です。とくに、軽いジョギングやウォーキングといった有酸素運動は酸素や栄養素を体中へと送りこむことにつながるので、結果的に血行促進につながります。いずれも手軽にはじめられる薄毛対策ですので、ぜひ取り組んでみましょう。

まとめ

薄毛治療にはさまざまなものがあります。それぞれに特徴が異なりますので、何がご自身に合っているかを今回の記事を参考に、ぜひ考えてみてください。なお、判断が難しいという場合は、AGA専門クリニックなどへ足を運び、医師に相談するのが確実です。

参考URL

https://www.jstage.jst.go.jp/article/dermatol/127/13/127_2763/_pdf/-char/ja
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%8A%E3%83%AB/14-%E7%9A%AE%E8%86%9A%E7%96%BE%E6%82%A3/%E6%AF%9B%E9%AB%AA%E7%96%BE%E6%82%A3/%E8%84%B1%E6%AF%9B%E7%97%87
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0/17-%E7%9A%AE%E8%86%9A%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97/%E6%AF%9B%E9%AB%AA%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97/%E8%84%B1%E6%AF%9B%E7%97%87%EF%BC%88%E8%84%B1%E6%AF%9B%EF%BC%89
https://brand.taisho.co.jp/riup/minoxidil/02-nukege/

公開日：2019/02/28

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