薄毛になりやすい髪質と改善案

株式会社スヴェンソン所属。毛髪技能士の資格を有する、髪のプロで構成された編集スタッフ。髪コトを通して、皆さまが抱える髪の悩みや不安、疑問を少しでも解決できるよう、分かりやすく情報を届けていくことを心掛けています。

様々な髪型

人は生まれながらに特有の髪質を持っています。人によっては髪質からヘアスタイルが制限されてしまうこともあるようです。一方で、意図的に生まれつきの髪質を変えることは難しいため、個性とも言えます。

一部の髪質から薄毛につながりやすいとも考えられているようです。この噂は本当なのでしょうか? こちらでは、一般的に薄毛になりやすいと考えられている髪質をご紹介するとともに、「実際に髪質と薄毛は関係しているのか」という問題について深掘りしてお伝えします。

軟毛? 猫っ毛? くせ毛? 薄毛になりやすいと考えられている髪質

3種類の髪質。猫っ毛、軟毛、くせ毛

先天的な髪質は人それぞれ。いくつかの髪質は、薄毛になりやすいと一部で考えられています。以下では薄毛との関連性が強いと言われる代表的な髪質をご紹介します。

● 軟毛とは

軟毛とは、その名のとおりやわらかい髪質を指します。一本一本の髪の毛が細く、コシがないことが特徴です。髪の毛が太く、ゴワゴワとした質感が特徴の剛毛とは対照的な髪質です。

軟毛の場合、時間をかけてヘアセットをしても持続しません。自宅でセットしたとしても、外出して目的地に着くころにはセットが崩れていることがあります。また、通常のパーマではかかりにくいため、パーマを維持するためにはデジタルパーマをかける必要があります。

一方で、ナチュラルな状態のサラサラとした質感は魅力です。また、ヘアカラーは剛毛よりも軟毛のほうが入りやすいと言われています。

毛先を気にする男性

● 猫っ毛とは

猫っ毛とは、猫のように細くて柔らかくボリュームが少ない状態の髪質です。その質感からもわかるとおり、一本一本の髪の毛は細く、コシがありません。この点では、軟毛とよく似た性質を持っていると言えます。

髪の毛の外観上のボリュームは太さに比例しているため、猫っ毛は全体的にボリュームが少なく見えます。また、梅雨の時期には湿度の影響から、髪の毛が「ぺたん」とした印象になります。

● くせ毛

くせ毛は、髪の毛がまっすぐにならず、何らかの「くせ」を持って伸びている状態の総称です。くせ毛自体は、決して珍しいことではありません。世界中にいる多くの方は直毛ではなく、髪の伸び方にくせがあります。人種によるくせの違いもあるようです。日本人には、以下のようなくせ毛が多く見られます。

・波状毛

S字にうねるくせ毛。

・捻転毛

一見直毛に見えるが細かくねじれているくせ毛。

・縮毛

細かくうねり、縮れているくせ毛。

髪質が直接薄毛の原因になることはない

悩む男性

ご紹介した髪質は、本当に薄毛になりやすいのでしょうか?

実は、髪質による薄毛のなりやすさはあくまでイメージであり、実際には先天的な髪質によって薄毛になりやすくなることはありません。一部の髪質は薄毛が目立ちやすいため、そういったイメージが根付いているようです。

例えば、軟毛や猫っ毛のように細い髪質の場合はそもそも髪全体のボリュームが少ないため、太い髪質に比べると相対的に薄毛が目立ってしまいます。こうした髪質の場合、外観上は薄毛が目立っていますが、薄毛が髪質によって引き起こされているわけではありません。

そのため、生まれつきの髪質が軟毛、猫っ毛、あるいはくせ毛だからといって悲観的になる必要はありません。適切なヘアケアを行い、頭皮環境を健康に保てば薄毛を回避できます。一方で、少量の抜け毛が目立ちやすいことも覚えておいてください。

同時に、一見すると健康な髪質であっても薄毛の可能性は否定できないということです。髪質自体は健康にも関わらず、脱毛が進んでしまうケースは往々にしてあります。

髪質を気にして頭皮にダメージを与えているかも

先天的な髪質によって薄毛が引き起こされることは考えられません。ただし、髪質を気にしすぎて過剰なヘアケアやヘアセットを行うと、頭皮にダメージ与えてしまうことがあります。薄毛の発生率は頭皮の健康状態に大きな影響を受けるため、この場合は髪質と薄毛の関係性を否定できません。

例えば、くせ毛を気にするあまり必要以上の整髪料を使うと毛穴のつまりをまねきます。スタイリングを長時間持続させようとして高温でドライヤーの風を当て続けることも頭皮には良くありません。パーマや縮毛矯正も、慎重に行わなければ頭皮ダメージを与えてしまいます。

ヘアスプレーを使用する男性、ドライヤーで髪を乾かす男性、パーマをかける男性

また、ヘアスタイルにも注意が必要です。ボリュームの少なさをカバーするため長髪にする方もいますが、毛穴への負担が大きいほか、頭皮が蒸れて雑菌が繁殖しやすくなります。オールバックなども毛流れに逆らっていることが毛根に負荷がかかり、整髪料の使用も多いことからおすすめできません。

髪質によってヘアケアの方法やヘアスタイルを変えるのは悪いことではありませんが、頭皮へダメージを与えないようにしましょう。髪質を気にしすぎると、かえって薄毛を招いてしまうかもしれません。

後天的に髪質が変化してきた場合は要注意

注意

先天的な髪質が薄毛に直接影響することはありません。一方で、「剛毛だったのに、細くなってきた」「急に髪がパサパサしてきた」など後天的に髪質が変化してきた場合は注意が必要かもしれません。何らか要因により髪の状態や頭皮環境が変わり、それによって髪質の変化が引き起こされたと考えられます。

後天的に髪質が変わることは決して珍しくありません。多くの方は加齢とともに髪質が変化します。若い方でも、生活習慣の悪化やヘアスタイル・ヘアケア法の変化などで、髪質が変化することがあります。

一般的に注意が必要だと考えられているのは、剛毛から細い毛に変化するケースです。髪の毛が弱々しくなってきたことが、頭皮環境の悪化を示しています。30代の方には、このケースが多く見られます。

ただし、警戒が必要なのはこのケースばかりではありません。剛毛から細い髪の毛に変化する場合は、髪質の変化に気づきやすいのです。もともと細い髪の毛がさらに弱々しくなった場合、目立った変化は見られません。そのため、頭皮環境の悪化を見落としてしまう可能性があります。

髪質の変化のサインを見逃さずに対策を

注意を促す博士のイラスト

上述したように髪質の変化に気づくことは薄毛を回避するために大切です。髪質によって薄毛が起きるのではなく、薄毛が起こるサインとして髪質変化が起きていると考えましょう。髪質の変化に気づいた段階で早急に対処をすることが、何よりの薄毛対策です。

髪質改善のためには、まず基本的な生活習慣を見直す必要があります。髪の毛の成長を促すためには、良質の睡眠は不可欠です。また、亜鉛やたんぱく質といった栄養素は髪の毛が成長するもとになります。

もともとの髪質がデリケートな場合は、シャンプーも刺激の少ないものを選んでください。洗い方に関しても、不要な抜け毛を増やさないようにやさしく行いましょう。ヘアカラーやパーマも頻繁にかけるのを避け、髪の毛を休ませるように意識してください。

薄毛を実感していないとしても、髪質が変化してきた段階で育毛剤の使用を検討してもよいでしょう。育毛剤によって頭皮に栄養が供給されれば、髪質が改善することは十分に考えられます。

もし抜け毛や薄毛が気になり始めている場合は、薄毛専門美容室であるスヴェンソンが提供する、毛髪のプロの手による育毛プログラム「TIスカルプコントロール」もおすすめです。

栄養補給や血行促進をはじめ、頭皮環境の活性化など、7つのステップを通して育毛ケアをするサービスと、最後は地毛を活かしたヘアカットの施術で薄毛をカモフラージュし、見た目の印象を一新させることができます。

毛髪のプロに正しいセルフケアの方法も質問できるので、本格的な育毛プログラムとあわせて、自分でも育毛ケアをばっちり行うことができるようになります。

詳しくは以下のページをご覧ください。

まとめ

今回お話ししたように、生まれつきの髪質から薄毛が起こるわけではありません。太くたくましい髪質であっても、生活習慣によっては薄毛が起こることはあります。どちらかといえば、髪質の変化を薄毛のサインとして受け取るべきです。

どのような髪質であったとしても、頭皮環境を健康に保つことは何よりの薄毛対策です。健康的な生活習慣を意識し、頭皮の正常な状態を維持しましょう。

参考URL

http://www.biotech.ne.jp/column/usuge/archive36/
https://www.ruan.co.jp/column/usuge/differences-between-brisle-and-pubscence/
https://nayami-keso.net/usuge-pasapasa/
https://www.kusegehack.com/textbook/base/1051
http://www.buscainc.com/kamisitu.html

公開日:2019/02/28

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