脱毛のサインかも?抜け毛の進行を予防する方法と原因を整理
株式会社スヴェンソン所属。毛髪技能士の資格を有する、髪のプロで構成された編集スタッフ。髪コトを通して、皆さまが抱える髪の悩みや不安、疑問を少しでも解決できるよう、分かりやすく情報を届けていくことを心掛けています。
抜け毛や頭皮の透け感が気になり始め、脱毛の予防について理解を深めたい方もいるのではないでしょうか。髪や頭皮の状態によっては、異常な脱毛が進んでいることも考えられます。
原因はさまざまですが、脱毛を予防するには栄養状態や頭皮環境の改善などが大切です。そこでこの記事では、脱毛予防を考え始めたい状態、進行を予防する方法や脱毛の原因について紹介します。
脱毛の予防をしたほうがよい髪・頭皮の状態
髪は1日当たり50〜100本程度は自然に抜け落ち、秋には200本以上抜けることもあります。この程度の抜け毛は正常であるため、過度な心配は必要ありません。
しかし、何らかの原因により正常な範囲を超えて脱毛が進行する場合もあります。頭皮や抜け毛の状態を観察し、以下のような特徴があれば異常な脱毛の兆候かもしれません。この場合は早めに予防・対策を検討しましょう。
- 頭皮のフケ・かゆみ・臭いが気になる
- 頭皮の色が健康的な白ではなく、赤みがある
- 抜け毛の毛根部分の形状がいびつ
- 抜け毛の中に細く短いものが目立つ
脱毛の進行を予防する方法6選
脱毛の進行を予防するには、健康的な生活やヘアケア習慣を意識することが大切です。髪と頭皮に必要な栄養素をバランス良く摂取し、血行を改善する生活習慣を身に付けましょう。また、肌質に合った頭皮に優しいシャンプーを使用し、適切な洗髪・ドライヤーの習慣を身に付けることも重要です。
髪・頭皮に必要な栄養素をバランス良く摂取する
脱毛の予防として重要なことのひとつは、タンパク質・ミネラル・ビタミン群といった、健康な髪の生育に必要な栄養素をバランス良く摂取することです。
髪の主成分はケラチンというタンパク質ですが、食事から摂取したタンパク質(アミノ酸)をケラチンに再合成するには亜鉛が必須で、ビタミン群は亜鉛の働きを補助します。これらの栄養素は頭皮のバリア機能を維持するためにも必要です。
良質なタンパク質は肉・魚介類・大豆などから、亜鉛は牡蠣・うなぎ・鶏レバーなどから、ビタミン群は緑黄色野菜やナッツ類などから摂取できます。栄養バランスを意識して、髪・頭皮に良い食生活を心がけましょう。
血行改善に役立つ生活習慣を意識する
血行不良を起こすと頭皮・毛根へ栄養が供給されにくくなるため、血行を改善できる生活習慣を意識することも大切です。例えば過度な精神的ストレスや喫煙習慣は、血行不良の要因となるとともに、血管の負担を増大させます。なるべくストレスをため込まないようにしつつ、喫煙習慣のある方はたばこを控えましょう。
また、運動不足も血行不良を招きます。有酸素運動はストレス解消・血行改善に役立つため、ウォーキングなどの適度な運動を取り入れるのもよいでしょう。
肌質に合った頭皮に優しいシャンプーを使用する
日々の洗髪で頭皮環境を健やかに保つことも大切です。髪・頭皮の汚れをしっかり落とすことは重要ですが、洗浄力が強過ぎるなど肌質に合わないシャンプーを使うことは避けましょう。
頭皮は皮脂や汗から作られる皮脂膜によりバリア機能が維持されています。残すべき皮脂膜まで洗い流してしまうと、乾燥し過ぎないように皮脂が多く分泌されてベタつき、場合によってはフケ・かゆみや炎症も招くでしょう。
薄毛専門理・美容室スヴェンソンの「ヘアライズ® TIスカルプシャンプー」は、石油系界面活性剤などを使わない7つのフリー処方で、髪・頭皮に優しいシャンプーとしておすすめです。天然由来の有効成分もバランス良く配合されており、頭皮トラブルの予防にも役立ちます。ご興味のある方は、以下よりチェックしてみてください。
正しい洗髪・ドライヤー習慣を身に付ける
頭皮の洗い過ぎは逆に頭皮トラブルを招く場合があるため、1日1回、しっかりと洗髪することが大切です。なお髪・頭皮がぬれたまま放置すると、髪表面のキューティクル層がダメージを受けやすい他、頭皮の常在菌が異常繁殖する恐れもあります。
枝毛・切れ毛や頭皮トラブルを避けるために、以下のような点に注意して正しい洗髪・ドライヤー習慣を身に付けましょう。
1.お湯で予洗いをして髪・頭皮を十分にぬらし、泡立ちを助ける
2.シャンプーを手で泡立ててから、頭皮全体に浸透させる
3.少しずつ指の腹を移動させながら、マッサージするように洗う
4.シャワーで泡・汚れを完全にすすぎ落とす
5.髪をこすらず優しくタオルドライをする
6.ドライヤーを持っていないほうの手を小刻みに動かし、根元に空気を入れるようにして完全に乾かす
頭皮マッサージを取り入れて血流量を増加させる
頭皮の血行が良くなると毛根・頭皮に栄養を届けやすくなるため、頭皮マッサージを取り入れるのもよいでしょう。頭皮マッサージによる血流量の増加は一時的なものですが、長期間繰り返し行うことで、持続的な血流増加が期待できます。洗髪時に頭皮マッサージをする場合、すすぎ洗いの前に以下のような手順で行うとよいでしょう。
1.両手の指先の腹で頭皮をつかむように押し、円を描くようにもみほぐす。これを耳の上から頭の中心線に向かって繰り返し、頭皮全体をもみほぐす
2.両手の指先の腹で頭皮をつかみ、こめかみから頭頂部に向かって頭皮を引き上げる
3.頭頂部の中心にある「百会(ヒャクエ)」など、ツボを3秒ほど押す
熟睡できる環境を整え良質な睡眠を取る
成長ホルモンは髪の生育や頭皮のターンオーバーを促しますが、成長ホルモンが最も多く分泌されるのは入眠後3時間とされます。また枕・枕カバーの素材や状態によっては、寝返りを打つ際に髪を引っ張りやすく、血行不良や雑菌の異常繁殖を招きかねないことも注意点です。以下のような点に注意して熟睡できる環境を整え、良質な睡眠習慣を身に付けましょう。
- 入浴やスマホ操作は入眠2時間前までに済ませ、リラックスして入眠する
- 枕カバーは綿やシルクなど、摩擦が少なく通気性・吸水性の良いものを選ぶ
- 高さの合った枕を選び、首筋の血行不良や寝苦しさを避ける
- 枕の天日干しや枕カバーの洗濯をこまめに行い、雑菌の繁殖を抑える
脱毛を引き起こす原因6選
脱毛を引き起こす原因はさまざまです。脱毛症を発症してヘアサイクルの乱れ(髪の成長期の短縮)を起こしている場合、専門クリニックの受診も検討しましょう。他に、偏った食生活による栄養不足や生活習慣の乱れによる血行不良、頭皮環境の悪化なども脱毛を進行させる場合があります。
ヘアサイクルの乱れ(髪の成長期の短縮)
脱毛の原因のひとつはヘアサイクルの乱れです。髪は成長期(2〜6年程度)に太く長く成長し、成長が止まる退行期(2〜3週間程度)を経て、休止期(3〜4か月程度)の終わりに自然に抜け落ちます。
男性の場合、ヘアサイクルの乱れによる脱毛症として一般的なものは、遺伝的要因が強く関わるAGA(男性型脱毛症)です。男性ホルモンの「テストステロン」が毛乳頭細胞に運ばれると、酵素(5αリダクターゼ)の働きでより強力な「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換され、DHTが毛乳頭細胞の受容体に結合すると脱毛指令因子「TGF-β」が産生されます。
TGF-βは毛母細胞の分裂・増殖を阻害して成長期の髪を退行期へ移行させるため、成長期が大幅に短縮されてしまい、細く短い状態で抜け落ちてしまう仕組みです。
偏った食生活による栄養不足
偏った食生活による栄養不足は脱毛を招きかねません。注意したいのは「現代型栄養失調」です。摂取カロリーは足りていても、タンパク質・ミネラル・ビタミンなど、髪・頭皮にとって必要な栄養素が欠乏することもあります。
おにぎり・パン・ラーメンなど単品で済ませようとする習慣や、過度な食事制限を伴うダイエットなどには注意が必要です。
また摂取した栄養素が髪・頭皮以外で消費されてしまうこともあります。例えばアルコール代謝には亜鉛が必要であるため、過度な飲酒は亜鉛不足を招きかねません。栄養不足に陥らないよう、食事の内容をしっかり考えることが大切です。
生活習慣による血行不良
髪・頭皮に栄養を届けるためには良好な血行を維持することが大切です。逆にいえば、血行不良なら十分な栄養を供給できず、脱毛や頭皮トラブルを助長する恐れがあります。血行にはさまざまな要因が影響するため、以下に挙げたような状態に思い当たることがあれば、生活習慣を見直しましょう。
- 塩分・糖分過多の食生活で血液がドロドロになっている
- 同じ姿勢を取り続けることや圧力・締め付けによる血行障害
- 精神的ストレスで交感神経が優位になり、血管が収縮している
- エアコンによる頭皮の冷えや、室内外の極端な温度差による自律神経の乱れ
- 高血圧・高血糖・脂質異常などによる毛細血管の老化や減少
紫外線によるダメージ
髪・頭皮は体の中で最も紫外線を受けやすい部位です。紫外線はタンパク質を破壊する作用があり、キューティクル層のダメージによる枝毛・切れ毛の増加、長期的に見れば頭皮の光老化による脱毛・薄毛を引き起こす要因になり得ます。
頭皮は髪や皮脂膜により紫外線のダメージから保護されているため、適切な食生活や洗髪習慣により、頭皮のバリア機能を維持することは重要です。紫外線対策として帽子をかぶる方法もありますが、ムレによる常在菌の繁殖や締め付けによる血行不良など悪影響も考えられます。特に紫外線が強い夏場は、頭皮用の日焼け止めや日傘を使うことも検討しましょう。
精神的・身体的ストレス
精神的ストレスと身体的ストレスはどちらも、脱毛の間接的な原因になり得ます。過剰な精神的ストレスは、自律神経やホルモンバランスの乱れにより髪の生育を阻害する他、健康な髪を繰り返し引き抜いてしまう「抜毛症」の原因のひとつです。
脱毛の原因となり得る身体的ストレスは、高熱・手術や急激な体重減少、大きな病気などが挙げられます。身体的ストレスによる脱毛は、ストレスの発生から数か月後に見られることが一般的です。
頭皮環境の悪化
頭皮は髪を作る土壌であるため、頭皮環境の悪化は脱毛を引き起こしかねません。頭皮は皮脂腺・汗腺が多く、多量の皮脂や汗が分泌されます。高温多湿になりがちで、常在菌の繁殖や皮脂の変質も進みやすく、かゆみ・赤みや臭いなどトラブルにつながりやすい部位です。また髪に覆われているためトラブルを自覚しにくく、原因物質をしっかり洗い落とせないこともあるでしょう。
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まとめ
脱毛の予防には、食事から栄養素をバランス良く摂取することや、生活習慣を改善して血行を良くすることが基本です。正しいヘアケア習慣を取り入れて髪が生育しやすい頭皮環境を整えることも大切ですが、何度洗髪しても髪・頭皮が脂っぽかったり、臭いが取れなかったりすることもあるでしょう。
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