抜け毛を漢方で対策できる?東洋医学の視点での解説と注意点
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東洋医学の視点で考察!抜け毛の原因と対策方法
東洋医学では、生命エネルギーをつかさどる「腎」(じん)が抜け毛や白髪と密接な関係があると考えられてきました。「腎」の力が弱まると、毛髪の老化につながり、髪の毛が抜けていく原因になるとされています。また、別の考え方では「髪の毛は血液が変化したもの」といわれています。この考え方によると、血流が滞ったり、貧血を起こしたりすると抜け毛につながるのだそうです。
自然なサイクルを逸脱して「抜け毛が増えて、ただ髪の毛が一定のサイクルで生えては抜ける」ということを繰り返しているので、抜け毛はすべて悪いというわけではありません。抜け毛が増えてきたと感じたときには、腎の力を補ったり、血液を多く作れる食事を心がけたりするなど生活環境の改善から抜け毛対策に取り組む必要があります。生活習慣面からのアプローチは、以下の3点です。
- 睡眠時間の見直し
- 腎の働きと血の生産を助けるような食生活の改善
- 身体を冷やさないようにする
睡眠時間は、成人で7時間以上必要といわれています。睡眠時間が短ければ見直しましょう。就寝時間の2時間前には、テレビやパソコン、スマホなどブルーライトの光を浴びないようにします。そのうえで、就寝1時間ほど前に入浴で体温を上げます。体温が急激に下がると入眠しやすくなるので、その性質を利用してください。
食事も睡眠と同じぐらい重要です。腎と血、両方の働きを助ける食材としては、以下のものがあります。
これらの食品を、毎日の生活の中で無理なく取り入れてみてください。クコの実やくるみ、松の実といったナッツ類は、サラダに混ぜて食べたり、スープの浮き身にしてみたりするのもおすすめです。
血の巡りを良くするためには、身体を冷やさないことも忘れてはいけません。特に下半身を冷やさないように服装に注意しつつ、入浴時間もゆっくりとって、自分の身体をじっくりと芯まで温めましょう。
お風呂上がり1時間ぐらいで体温は下がり始め、眠気が出てきますので、そのタイミングで就寝すると、深い眠りにも入れて一石二鳥です。生活習慣を見直すだけでは、なかなか抜け毛の改善にならない場合もあります。その際は、生活習慣の改善は続行しつつ、漢方を取り入れてみることも検討しましょう。
症状別漢方の紹介
生活習慣の改善と並行して、取り入れたい漢方薬ですが、ひと口に抜け毛や白髪といっても原因はさまざまです。その原因と体質を加味して、利用するべき漢方が作られます。ここでは、髪のお悩み別におすすめの漢方をご紹介します。
【加齢による薄毛・抜け毛や白髪】
加齢によって人の働きが弱まると白髪が増えてきます。また、血が足りなくなると髪の毛が細く薄くなるのだとか。これらの症状を対策してくれる漢方は以下の通りです。
- 腎虚の対策:杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)、八味地黄丸(はちみじおうがん)など
- 血虚の対策:婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)、参茸補血丸(さんじょうほけつがん)など
【ストレスや円形脱毛症】
ストレスが強くなると、円形脱毛症や全体的な抜け毛につながります。精神的なストレスが大きい場合は、まずストレスを和らげる以下の漢方を試してみましょう。
- ストレス、円形脱毛症の対策:桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
ストレスが和らいできたら、弱っている腎や血の機能を助ける漢方薬も併用してみましょう。
【抗がん剤治療や貧血気味】
抗がん剤治療の場合は、治療が完了するまでの間は何もできません。抗がん剤治療が終わって、髪の毛が少しずつ復活するころに服用する方が、効果がしっかり出てきます。抗がん剤治療や貧血気味の方におすすめの漢方は以下の通りです。
- ・抗がん剤治療や貧血気味:当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
症状別の漢方薬として有名なものをいくつか紹介しましたが、漢方は本来患者の体質を見て、体質に合わせた漢方を医師が処方します。自分の体質を知り、抜け毛の原因をさらにはっきりさせるためには、漢方と抜け毛に詳しい医師の在籍している医療機関へ行くようにしましょう。
漢方は医師の診察を受けて入手を!使用上の注意点
西洋でも東洋でも、患者が自己判断で薬を服用するのは危険です。東洋医学では、体質を5パターンに分けて考え、同じ症状でもそれぞれの体質を考慮した漢方薬を処方します。近くに漢方と抜け毛に詳しい医師がいないかどうか探して受診の後、自分の身体に合った漢方薬を入手しましょう。漢方を服用するときは、他の薬と併用して問題ないかどうかも確認しておく必要があります。
なぜなら、薬の種類によっては、お互いに効果を打ち消したり強めすぎたりするものがあるからです。薬の組み合わせについても医師に相談して、一緒に服用しても問題ないかどうかを質問しましょう。
まとめ
抜け毛の対策として、漢方は有効な手段の一つです。ただ、すぐに漢方を購入するのではなく、まずは生活習慣の改善から始めてみてください。生活習慣の改善だけではなかなか薄毛・抜け毛が改善しない場合に漢方を使った治療を試みてください。
診察を受ける場合は、症状について詳しく説明して医師に抜け毛の経緯を確認してもらいましょう。すでに服用している薬がある場合は、その薬も見せて処方する漢方に制限がないかどうかについて教えてもらうことが賢明です。自分に合った漢方との出会いで、髪の悩みが解消できるようがんばってくださいね。
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参考URL
https://macrobiotic-daisuki.jp/usuge-taisaku-yobou-44972.html
https://www.m-kanpou.com/mental/%E6%8A%9C%E3%81%91%E6%AF%9B%E3%81%A8%E6%BC%A2%E6%96%B9/
公開日:2019/06/03