植毛とは?増毛との違いやメリットデメリットを徹底比較!

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フリーライター・書評家。大阪に生まれ育ち、2010年に上京。2013年からライターとして活動開始。取材記事や書評、コラムの執筆を通し、「生き方の多様性」について考えるようになる。子どもの頃から強いくせ毛がコンプレックスで、中学生の頃から15年間縮毛矯正をあて続けていた。しかし、髪が傷み中断。ヘアケアをしつつ、髪のおしゃれを楽しみたいと思っている。

「薄毛をどうにかしたい」と思っていても、どう対処すれば良いのかわからない人も多いのではないでしょうか。

対策について調べる際、よく目にするのが「植毛」「増毛」です。この記事では、植毛と増毛の違いとそれぞれの方法、どんな人に向いているのかを解説します。

最低限押さえておきたい!植毛と増毛の基礎知識

植毛と増毛はまったく異なる種類のものです。薄毛にどのような効果を及ぼすのか、それぞれの違いにスポットをあててみましょう。

植毛はどのようなものなの?

植毛の方法 イメージイラスト

頭皮が露出していて気になる箇所に人工的な義髪もしくは自身の毛髪を植えるのが植毛です。医療行為に該当し、手術をすることになります。そのため、施術のできる医療機関へ行く必要があります。

種類は2つあり、自分の髪の毛を使う自毛植毛と、合成繊維でつくられた毛を使う人工毛植毛はメリット・デメリットが全く異なります。自毛植毛では、5αリダクターゼ(男性ホルモンをより強力な男性ホルモンに変える酵素。AGAの大きな原因でもある)の影響を受けにくい後頭部の毛を、薄毛が目立つ部分に埋め込みます。人工毛植毛も同じように人工毛を頭皮に埋め込みますが、頭部全体に植毛できるため、自毛植毛より即効性があるのが特徴です。

増毛はどのようなものなの?

カツラによる増毛 イメージイラスト 結毛による増毛 イメージイラスト

増毛は植毛と異なり、医療行為ではありません。そのため、ウィッグメーカーなどの店舗で対応してもらうのが一般的です。

代表的な増毛の方法は、1本の地毛の根本に数本の毛材を結んでいくことです。他にも人工毛を生やしたシートを頭部に貼り付けたり、地毛にウィッグを編み込んだりすることで薄毛を目立たなくさせる方法があります。ウィッグメーカーによって増毛の手段は異なります。増毛の種類については後述します。

植毛と増毛の違いを徹底比較!

具体的に植毛と増毛の違いを調査してみました。

植毛は2種類。メリットとデメリットは?

医師に診断を受けるイメージ画像

医療行為にあたる植毛をする際、要点になるのが自毛植毛と人工毛植毛、2種類のうちどちらを選ぶかです。即効性や定着の度合いに違いがあるのも特徴的ですが、その期間は人によって異なります。

2種類のうち、現在主流なのは自毛植毛です。人工毛植毛は、植えた人工毛を体が異物と見なし、結果頭皮にトラブルが生じる可能性があります。そのため、アメリカの一部の州では人工毛による植毛を禁止しています。日本皮膚科学科のガイドラインでも、安全性の面から推奨されていません。

植毛のメリット

自毛植毛は、移植後に永続的なメンテナンスをする必要がありません。また、自らの髪で薄毛を根本的に解決するという点で精神的負担も軽減されるでしょう。見た目が自然か不自然かという心配も軽減されます。また、生きた毛根を植えるので、毛根の寿命がくるまでは繰り返し生えてきます。

人工毛植毛は資源(人工毛)に限りがなく、広範囲に施術することが可能です。また、髪が生えそろうのを待つ必要がありません。すぐに見た目を変えられるその即効性がメリットです。また、自毛植毛よりも初期費用が掛からない点もメリットと言えます。

植毛のデメリット

自毛植毛は1度の治療範囲に限りがあり、施術後も経過観察と時間が必要になります。高額のため、薄毛の対策にコストをかけたくない人や手術を避けたい人には向いていません。また、植毛後の定着率にも個人差があります

AGAは進行します。そのため、植毛を行ったとしても、進行具合によっては再度施術を行う必要があります。植えるための毛根を採取した箇所が薄くなることもあります。

人工毛植毛は前述のとおり、体の拒否反応で頭皮に炎症やかぶれ、変色が起こるなどの問題が発生する場合があります。人工毛は劣化するので、定期的なメンテナンスが必要になることから、継続的にコストが掛かります

メンテナンス内容としては、人工毛の劣化や抜け落ちなどによる植え直しと、月1回程度クリニックへ皮脂汚れの除去に通う必要があります。人工毛は自毛と違って伸びることがないため、毛穴汚れの自浄作用がありません。つまり、皮脂汚れがそのまま溜まっていくことになるので、頭皮環境が悪化する可能性があるのです。

増毛は4種類。メリットとデメリットは?

増毛の4つの特徴 イメージ画像

医療行為ではない増毛は、ウィッグメーカーの店舗で施術してもらうことができます。大まかに結毛式、編み込み式、金具式、粘着式の4種類に分かれており、それぞれに特徴や違いがあります。

増毛によるメリット

植毛は施術によるリスクと定着性、どこまで薄毛を改善出来るかなど個人差が大きいですが、増毛はなんといっても、理想の見た目をすぐに手に入れられる即効性と確実性がメリットになります。

また前述のとおり、増毛にも色んな種類があるので、薄毛の進行具合や一人ひとりのニーズに合わせた増毛方法を選ぶことができます

増毛によるデメリット

デメリットとしては、どんな増毛方法にしても店舗での定期的なメンテナンスが必要なことです。その周期は増毛方法や人によって違いがあります。「美容院へ通うのと変わらない」という方もいれば、「面倒くさい」と感じる人もいるようです。

また、増毛していることを知られたくないという気持ちに苛まれる人も少なくありません。しかし、髪コト編集部が声を大にして言いたいことは、「増毛や植毛をすること=恥ずかしいこと」ではありません。「自分らしく生きられること」は何よりも大事なことです。

結毛式、編み込み式、金具式、粘着式の4種類それぞれの詳細やメリット・デメリットについては、こちらの記事で解説しています。

植毛か増毛かを決断できないときは…

PLAN-ABCとクエスチョン

編み込み式増毛法で有名な株式会社スヴェンソンでは、薄毛で悩んでいる人の相談を受け付けています。増毛だけでなく、「薄毛専門美容室」も展開しており、薄毛に悩める方たちの強い味方です。

植毛か増毛か、まだ勇気が出ない方には、「薄毛専門美容室」で地毛を活かしたカットから始めてみてはいかがでしょうか?

実際にスヴェンソンへ取材し、施術のビフォーアフターも掲載しています。ぜひこちらの記事もご覧ください。

参考文献

国際毛髪科学研究会『毛髪科学』
本田光芳 (著), 伊藤雅章 (著),木島敬二 (著),永島敬士 (著),熊澤立直 (著)『新ヘア・サイエンス 第2版』公益社団法人日本毛髪化学協会、2015年
https://mens-svenson.net/qanda/type
https://mens-svenson.net/kamikoto/aga/katsurawig/comparison-two-wig/

公開日:2020/07/16

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